きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

正義と信念が犠牲者を生む

「残酷さが彼らの戦う目的ではなかった。だが、正義と信念こそが、この世でもっとも血を好むものであることを、誰もが理解せずにいられなかったであろう。最高指導者が呼号する正義を実現させるため、彼らの信念が飽食するまで、無数の兵士が生きながら焼かれ、腕や脚を失わなくてはならないのだった。国家の統治者が正義や信念を放棄すれば、兵士たちは、傷口からはみでた内臓を見つめながら恐怖と苦痛のうちに死なずにすむのである。だが、自分が戦場から遠い安全な場所にいるかぎり、権力者たちは、正義と信念とは人命よりはるかに貴重だと主張しつづけるにちがいない」

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5分でわかる闇金融~「追い貸し」前編

本誌では2月21日号、2月28日号、3月7日号と3週連続で「ヤミ金・サラ金」の特集をした。サラ金問題をとりあげるのは久しぶりである。そして、2月21日号が発売された翌週の24日月曜日の午後、読者から質問の電話がかかってきた。
「追い貸しってなんなんですかねえ。もっと詳しく教えてください」
「追い貸し」とは「サラ金基本のキホン」でわずかに触れたヤミ金の一形態である。自分の銀行口座に勝手に金が振り込まれ、利息を払えと言われるかなり荒っぽいヤミ金である。金融問題に詳しいライターは「そんなのほっといて警察に言えばいいんだよ」と笑い、私も同感であった。なぜヤミ金業者(違法金融業者)がこのようなズサンな追い貸しをするのか、さっぱりわからなかった。

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