阪急トラベルサポート裁判が山場
2010年6月29日3:34PM|カテゴリー:シジフォスの希望|Kataoka
シジフォスの希望(40)
『週刊金曜日』の記事は虚偽だとして、取材に応じた旅行派遣添乗員の塩田卓嗣さんを事実上の解雇にした阪急トラベルサポート(本社・大阪市北区)を相手取り、『週刊金曜日』とライターの野村昌二さんが損害賠償を提起している訴訟の証人尋問が7月5日(月)午後1時30分から、東京・霞ヶ関の東京地裁712号法廷で開かれます。2009年7月1日の提訴から1年。裁判は最終盤ですので、お時間のある方はぜひ傍聴支援をお願いします!
証人尋問には、原告側から塩田さんと野村さん、それに私・片岡の3人、被告側から塩田さんに一方的なアサイン(仕事割り当て)停止を通告した田中和男東京支店長の計4人が立ちます。この日は午後いっぱいを使って、4人の主尋問と反対尋問を終了させます。おそらく聞きどころ満載でしょう。
記事は、2009年2月20日号で「生きている労働組合」のシリーズ18回目として掲載されました。この一部の記述を一方的に虚偽だとしながら、阪急トラベルサポートは現在に至るも本誌に対して問い合わせも抗議も一切なし。本誌が説明に行く旨を伝えても「一切対応をしない」と拒否。その一方で、全国一般東京東部労組に加盟する阪急トラベルサポート支部執行委員長の塩田さんのクビを切るのですからその意図は明白です。
この間、5月11日には塩田さんが委員長を務める阪急トラベルサポート支部の組合員が原告となった残業代支払い請求訴訟で、東京地裁は会社側に残業代の支払いを命じる判決を出しました。6月28日には、塩田さんの解雇撤回を求めた東京都労委での不当労働行為救済事件が結審。7月2日にはやはり阪急トラベルサポートに残業代支払いを請求しているもう一つの裁判の判決も出されます。法廷闘争全体が大きな節目を迎えています。
また、7月5日の東京地裁では、三菱ふそう派遣切り裁判(午前10時~527号法廷)、牛丼すき家(仙台)残業代未払い裁判(午後2時半~13階・弁論準備手続き)も開かれます。いずれも首都圏青年ユニオンの組合員たちが声を上げ、闘っている裁判です。こちらにもエールを送ります! 働く者を不当・不正・不法に扱う企業には思いっきり後悔していただくしかありません。どうせ、反省はしないでしょうから。 (2010年6月29日・片岡伸行)