株主代表訴訟、東電「津波、予見できず」と反論
2012年11月16日7:00PM|カテゴリー:風に吹かれて|伊田浩之
東京電力福島第一原発事故にかんして歴代の経営陣に計約5兆5000億円を会社に賠償するよう求める株主代表訴訟の第3回口頭弁論が11月16日、東京地裁(垣内正裁判長)であり、訴訟に補助参加している東電が「今回の津波は予見できなかった」と主張しました。(こちらが東電準備書面です)
10月12日に東電の「原子力改革特別タスクフォース」が発表した見解と矛盾している、として原告側は反発を強めています。タスクフォースの見解では、事前の備えができていなかったことが問題で対処することは可能であった、としています。
法廷では、原告側の海渡雄一さんがパワーポイントを使って「東京電力の責任」について説明しました。従来の口頭弁論では、書面が行き来するだけで、傍聴しているだけではなにが焦点かわかりにくかったのですが、原告側の努力と裁判所側の理解によって、興味深い弁論が繰り広げられています。
法廷後、東京地裁・高裁内にある司法記者クラブで開かれた第3回口頭弁論後の原告側記者会見とあわせてご覧いただけると、裁判の現状がよくわかると思います。弁護士2人の掛け合いがまるで漫才のようで、記者達が思わず笑う場面もありました。
今後の予定は下記の通りです。
第4回 12月13日(木) 10時30分 東京地裁103号
第5回 1月10日(木) 10時30分 東京地裁103号
第6回 2月21日(木) 10時30分 東京地裁103号