きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

観たかった「ワラッテイイトモ、」

今年のキリン・アート・アワードで審査員を震撼させた作品「ワラッテイイトモ、」。
お茶の間でお馴染みの長寿テレビ番組「笑っていいとも!」5日間分を素材につくられた45分程度の映像作品だ。
新聞などでも、「ワラッテイイトモ」が最優秀作品賞を逃した顛末は紹介されている。
本年度の現代アートではダントツで面白い問題作ともいわれている。

「じゃあ一体、どんな映像なんだ」――そんな声も聞こえてくるが、これが、なかなか観ることができないのだ。ぼくも噂は聞いていた。

ところが! 先日、偶然にも東京某所で観ることができた。
もったいぶるわけではないけど、いろいろと上映する上で問題を抱えているようなので、ここは慎重を期し、どこでどのようにして観えたかは現段階では避けておきたい。

作品内容も逐一解説したいが、いろいろ調べて貰った方が面白いだろう。
あなたもネットでこのコラムをご覧になるくらいだから、都市伝説のようなものだと思って探してみてください。いくらでも手がかりはあります。

というのもムゲなんで、参考までにキリン・アート・ワードでの審査員のコメントを引用しよう。

審査員の一人、美術評論家の椹木野衣さん曰く、
「……しかしほんとうの問題は、この作品を見た人が受ける精神的ダメージの方だろう。目を伏せたくなるような映像が映っているわけではない。反対に、そこには僕らが飽きるほど見慣れた映像しか使われていない。にもかかわらず『ワラッテイイトモ、』は限りなく不穏で、そこには「完全犯罪」の匂いすら漂っている」

……これだもん。
見れないと気になるよなあー。
(平井康嗣)