きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

サイエントロジーさんを訪問

9月×日、東京の夕方。

「さすが、サイエントロジー!」

嬌声が聞こえたので振り返ると、男女5人ほどが1冊の雑誌を囲んでいた。発売されたばかりの女性週刊誌である。
そこには8月末に、著名な映画俳優トム・クルーズが小泉首相を訪問した様子を撮したグラビアページが開かれていた。トム・クルーズは1冊の本を抱えており、それがやけに目立つ。記事の見出しもトム・クルーズが小泉首相に渡した1冊の本との内容だった。

映画のキャンペーンで来日したトム・クルーズは、自身の難読症(失読症)を治してくれたある本の日本語版が出版されたので、対面した日本国首相に献上したというのだ。
知って知らずか、この本に目をつけたこのグラビア班はいいセンスをしている。だが、もうひとツッコミ言及してほしかった。

その本が世界に800万人の信者がいるといわれる新興宗教「サイエントロジー」の出版物であり、トム・クルーズも信者(サイエントロジスト)であるということを。

そして、そうツッコミを心の中でいれたとき、私はまさに東京都豊島区にあるサイエントロジーの東京本部の1階ロビーにいた……。

なぜ私がサイエントロジー本部にいたのか。

それは私が……      (次週に続く)
(平井康嗣)