傍若無人子日記その六・49日の巻
2008年12月5日5:39PM|カテゴリー:傍若無人子日記|Ue
7月12日
さて、新盆からさかのぼること、一ヵ月。祖母の49日法要でも、事件は起きていました。その傍若無人っぷりをいかんなく発揮してくれたちび。
祖母の49日法要は、親族だけ、といっても、祖父(祖母の夫)はすでに他界。祖父の兄弟姉妹も皆他界。祖母の兄弟姉妹も、すでに弟さん一人だけ。祖母の息子は一人(父)だけだったので、法要は、ほとんど家族のみで行なわれました。
といっても、きちんと、家にお坊さんを呼んで、お経を読んでいただきます。黒いスーツなり、服なりをビシッと着ます。家の雰囲気もビシッとなり、なんだかいつもと違う感じになりました。母は、ちびのことを気にしており(法要のじゃまをしないか)、若干ぴりぴり。お坊さんが到着し、さあ、お経を読むとなった時に、母はちびを外に締め出しました。夏の暑い日でしたので、クーラーを入れ、部屋の戸を閉めたのです。
と言っても、我が家は、昔ながらの造りの家なので、四方が壁に囲まれておらず、完璧に閉まるということはありません。障子と襖が基本的なしきりとなっています。
さて、外に締め出されたちびはというと……。
にゃーにゃーにゃー。なんでにゃー。私もおばあさんの法要に参加したいにゃー。入れてなにゃー。にゃー。にゃー。
と、とにかく外でにゃーにゃーうるさく鳴いていました。内では、お坊さんの読経の声だけが静かに響いています。
すると突然。
がたがたがたごそごそごそぐぐぐ。
と、不穏な音が……
慌てて縁側に出るワタクシ。
そこで見たものは、ちびのおしり半分だけが、障子のマス目の一つから出ている姿。そして、そこから必死になって部屋の内に入っていくちび。もともと、障子紙が少し破れていたところの、障子を更に破って、部屋の内に入ったのです。
あまり大きくないスペース。ちびは若干太めの猫なので、よく入るな~とワタクシは感心していたのですが、母は大慌て。ちびはあえなく御用となり、また外に締め出されたのでした。
何事もなかったかのように、お経を読み続けるお坊さん。そして、親族。ワタクシはひとり笑いをこらえるのに必死だったのでした。
でも、祖母の49日法要を、こうして笑ってむかえられたことは、私は幸せなことだったと思っています。