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ごみをどうするか

2009年6月16日、東京高裁の判決後に記者会見する住民と弁護士たち(東京・弁護士会館)

2009年6月16日、東京高裁の判決後に記者会見する住民と弁護士たち(東京・弁護士会館)

 東京都日の出町の住民などが、町内のごみ処分場の撤去などを求めている裁判の控訴審で、東京高裁(宗宮英俊裁判長)は6月16日、住民側の訴えを全面的に退ける判決を出しました。

 日の出町のごみ処分場には、東京三多摩地域にある25市1町、約370万人分のごみが運び込まれています。正確に書くと、各地域のごみは各地の清掃工場で燃やされ、その焼却灰が、日の出町の最終処分場に運び込まれているのです。

 判決後の記者会見では、住民側の弁護士や住民が判決への怒りをあらわにしました。
「大変浅はかで浅薄な議論だけで答を出してしまっている」
「平穏に暮らす権利をここまではっきり否定した判決はないのではないか」
「行政相手の裁判にこそ、市民が参加していればこんなひどい判決にはならない。非常に悔しい」

 そして、汚染や健康被害が生じていることなどの立証責任を住民に負わせたことについて、批判が相次ぎました。弁護士らによると、ごみ処分場建設をめぐる近年の裁判では、処分場の設置者が汚染が起きないことを証明しなくてはならないとする判決が相次いでいるそうです。
「四大公害病裁判以来、事業者側が立証責任を負うのは当たり前の流れ」
「事業者側が、データを独占し、公表していないのに、住民側が立証するのはきわめて困難」などの声が相次ぎました。

 判決のうち、東京高裁(宗宮英俊裁判長)の判断と結論部分を載せます。

 さて、判決があった16日は、現地の人に案内していただいて、ルポライターの鎌田慧さんと朝から処分場の近くを見て回りました。取材結果は、6月26日発売号に掲載する予定です。ごみ処分場の実態や、判決の疑問点などについて詳しくお知りになりたい方はぜひ、お読み下さい。

 私たちが出すごみを、どのように減量し、処理すべきかは、私たちみんなが考えなくてはならないと思います。

 なお、地元での取り組みは「日の出の森とごみ処分場問題」のホームページにも詳しく掲載されています。