きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

トヨタ自動車が記者会見で指名を逃げた新聞記者?!

2月17日、本日の午後5時からトヨタ自動車の記者会見があり、豊田章男社長と佐々木眞一副社長が出席した。

モータージャーナリストのOさんから緊急メールをもらい知った。一部記者の間では豊田社長の辞任もすでに噂になっているというではないか。これは!と思い、編集部のYと参戦した。

会見を逃げていたと豊田章男社長がメディアからさんざん批判されたせいか、記者会見はあらゆるメディアを受け容れ、ほぼ時間無制限というオープンな姿勢で今回も開かれた。

相変わらず世界中が注目するグローバル企業だけあって、社長が出席する会見は超満員。”こども店長”というCMが人気になってしまったために豊田一族の御曹司という出自もあって、”こども社長”と言われてしまっている不運の豊田章男社長が原稿を読んだのち佐々木眞一副社長が技術的な説明をするという前回と同様のパターン。

その後、記者の質疑応答に入って、各社が手をあげていたが、ほぼど真ん中の席で手をあげているベテラン新聞記者風の人物を発見。

通常の人の視野及び視力からすれば間違いなく目立つはずである。しかし次々と記者が指名されるなか、まったく指名されない。あげくにその某記者は「はいっはいっ」と場の雰囲気からすればありえない声を上げてまでアピールをしている。

これは明らかにトヨタ広報は指名することを避けている。しかし、時間はほぼ無制限逃げきれないだろうと思っているところ、記者会見も半ばで手をあげる人もすくなくなり、ようやく広報の司会も渋々といった様子で指名した。

「朝日の山田です」

『朝日新聞』経済部の名物記者、山田厚史さんであった。

まあ、実はおれのちょっと前に座っているので最初から山田さんとはわかってはおりましたが。

質問内容は豊田社長に米国の公聴会に出席したらどうか、米国民に説明すべく渡米したらどうかという提言型のものであり、外国メディアからも再三追及されていたものがメインだったが、結局、社長は回答をぼやかした。

政治部系や社会部系の記者会見と違って、追及の弱い印象の経済部系の記者会見。こういう対話型というか喧嘩風の質問をされるのは企業も慣れていないのだろうか。しかし、この程度でなぜトヨタ広報は逃げるのか。社長が貫禄負けするのを避けているのだろうかな。

一方、おれも「プリウスが特殊な車だということについて販売店に説明不足があったのではないか」「トヨタは次世代型の特殊な車であり、現行の免許制度に問題があるとはおもわないのか」という趣旨の質問をしたが、新型プリウスのABSブレーキのごとく抜けてしまった回答をもらった。おれも追及が甘いな。

ちなみに、今週の弊誌の特集はトヨタ特集です。『トヨタの正体』などを出してきた『週刊金曜日』ですから、相変わらず独自路線をいっています。是非読んでください。