きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

朝から夜まで「密約」

本日3月19日午前、衆議院外務委員会において密約問題に関する参考人質疑が行なわれた。

国会に呼ばれたのは、西山太吉元毎日新聞記者、東郷和彦元外務省条約局長、森田一衆院議員、斉藤邦彦外務次官らである。

西山さんは、10年ほど前か、弊誌の本多勝一編集委員とともに福岡県・小倉で取材したことがある。このときが、西山さんが隠遁してから初のインタビューだったはずだが、西山さんを口説き落とした本多さんはさすがだ。当時は、憲法判例に載る「外務省機密漏洩事件」のご当人という程度の知識であったものの、それだけに衝撃を受けた。

外務委員会での参考人質疑の様子は、傍聴に行く時間がなく、しかもwebで傍聴する余裕もなく、いまだ不知なり。新聞は読んだけど。

しかし、米国との「密約」(裏約束)を世界各国の国はどれだけ持っているのだろう。日本はこれだけの騒ぎになっているが、もっと粗っぽい密約を結んでいる国も多くあるのだろう。昨日の続きでもあるが、一つの事実を証明することがいかに大変か。シラをきれば、どこまでも誤魔化せてしまう。

午後は13時から東銀座・東劇で映画『密約』の試写会。1988年に公開されたこの映画を初めて観た。謎を残す展開はエンターテインメントだが、それゆえ飽きさせない展開。北村和夫扮する政治記者は、噂でしかもはや聞かないが、当時の肩で風切るブン屋像をうまく表現していると思う。こんな調子のいい政治部記者は今でもいるけどね。そう言えば、亡くなられた筑紫編集委員も政治部記者だったな。そんな『密約』は時機を得て、4月10日から銀座シネパトス、新宿武蔵野館などで上映されるそうだ。配給元のアニープラネットもなかなか骨があるなあ。最近は、松本清張のリメイクが流行っているようだけど、「昭和」政治事件ドラマ的味つけが好きな方ならより一層興味深く観られる。1978年製作だから、小道具などディテールもほとんどホンモノですからね。

夕方は東京駅界隈のホテル内ミーティングルームにて密約問題の対談取材の立ち会い。このようなことを書いていると密約問題は専門のようだが、実は専門外。なので、対談進行などは私にはきついものがあったが、元外務省職員のお二人のおかげで知的で創造的な対談になりました。詳しくは次号(3月26日号)をご覧ください。

映画密約『』、1978年製作。公式サイトhttp://www.mitsuyaku.jp/

映画密約『』、1978年製作。公式サイトhttp://www.mitsuyaku.jp/