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安倍首相代表の政治団体、地元神社などに120万円以上の支出
2017年10月31日12:17PM
安倍晋三首相(現在衆議院議員候補)が代表を務める政治団体「自民党山口県第4選挙区支部」(下関市)が、下関市内の神社や寺に多数回の支出をしていることが、情報公開請求による「少額領収書」(1万円以下)の調査でわかった。
2010年から15年の6年間で約320回。金額は1回あたり3000円から1万円で、合計すると120万円以上になる。費目は「渉外費」とある。支
出回数の多い宗教法人(後援団体を含む)は、亀山八幡宮(39回)、大歳神社(31回)、住吉神社(28回)。
奇妙なことに、約320件の7割を占める230件が、領収書の様式がまったく同じだ。受取人の「自由民主党山口県第四選挙区支部様」が印刷ずみで、但し書きも「会費として」のゴム印が押されている。支部であらかじめ用意し
た「自作領収書」の疑いが濃厚だ。「会費」の実態はわからない。
「自作」ではないほかの領収書をみると、但し書きにこうある。「玉串料」「直会会費」「御田植祭会費」「秋祭会費」「玉替券30枚」――。
神事に関連した協賛金の類だと明記している。「玉替券」とは、いわゆる福引券のことだ。「現金2000円」といった“豪華”賞品を用意している神社もある。それにしても玉替券をなんのために買ったのだろう。支援者に配ったということはないのか。
一連の支出は、憲法が定める政教分離原則に反するばかりか、有権者への寄付を禁止した公職選挙法に違反する恐れもある。
法に触れる危険を冒してまでマメな神社通いを続ける「第4支部」だが、じつは効果のほどは定かではない。「秘書の人は時々来る。でも私は安倍さん嫌いです」。ある神社関係者はそっと漏らした。
取材に対して安倍事務所は「政治資金規正法にのっとって適正に処理している。個別の問題には答えていない」と説明にならない回答を行なった。
(三宅勝久・ジャーナリスト、10月20日号)