警視庁が「キャバクラユニオン」家宅捜索
不当捜査で嫌がらせか
布施えり子|2018年8月23日12:50PM
フリーター全般労働組合・キャバクラユニオンに7月11日午前10時頃、15名を超える赤坂署警察官が家宅捜索を行なった。同時刻に組合員Aさんの個人宅にも捜索を行なった。
赤坂署は組合事務所をブルーシートで囲み目隠した上、最初に令状確認した組合員1人のみを立ち合わせ、組合代表者の立ち合いさえ拒否した。組合は正当な捜査には協力する事を伝え、組合の日常業務に支障がないよう要請し、捜査に必要なデータのコピーには応じるので、パソコンを押収しないよう求めた。ところが赤坂署は応じることなく、持っていく必要のないすべてのパソコン、ハードディスク、ルーター、事件とは無関係の書類や名簿等も押収した。これらは捜査の名を借りた組合活動を破壊する嫌がらせでしかない。
赤坂署は半年以上前に取り組んだ争議において「傷害事件」が発生したと言い出した。赤坂署の言う「傷害容疑」は事実無根。2017年12月に「給料未払い店」への争議活動において、店で話し合いをしていた従業員がいきなり自ら転び、Aさんにタックルされて怪我したと言い張った。しかしAさんはこの従業員に接触すらしていないが、従業員は警察に被害届を出していた。被害届では「押し倒されて頭部に全治何日かの怪我を負った」ことになっていた。
Aさん個人宅には10名もの警察官が押しかけ、仕事用のパソコンや携帯電話まで押収した。
組合及びAさんの日常生活はこの捜索によって大きな影響を受けている。組合は赤坂署に不当に押収した物をただちにすべて返して謝罪することを望んでいる。これは正当な捜査ではなく、労働運動、争議活動への妨害であり、労働者の権利を脅かすものだ。このような警察の弾圧に屈することなくあらゆる労働者が立ち上がる道を閉ざしてはならない。
(布施えり子・フリーター全般労働組合、2018年8月3日号)