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ツイッター日本法人が「日本青年会議所」との提携でネット炎上
岩本太郎|2020年3月10日10:57AM
ツイッター(Twitter)の日本法人「ツイッタージャパン」(東京・京橋)が若手企業経営者らの組織「日本青年会議所」(JC)と情報・メディアリテラシーの確立に向けたパートナーシップ協定を1月29日に締結。2月10日に公式アカウントで告知するやネット上で炎上する事態となった。
JCといえば過去に会頭だった麻生太郎氏(現副総理・財務相)ほかの保守系政治家を多数輩出。2018年には同会の「憲法改正推進委員会」が「宇予くん」なるツイッターアカウント上で中国や韓国、一部の報道機関を中傷する投稿を行なって批判され、謝罪とアカウント削除に追い込まれた。今回も同会「メディアリテラシー確立委員会」の公式アカウントが、ジャーナリストの津田大介さんを中傷する投稿をリツイートして批判され、撤回するなどの不始末をさっそく繰り返している。
この「メディアリテラシー確立委員会」と「前々身ぐらいの組織から付き合いがある」という元TBSキャスター・下村健一さんは同委員会にメディアリテラシーに「真剣に取り組もうとしてる一群」がいる一方、「朝日新聞に振り回されない眼力を持つ事」がそれだと力説する者もいるとの旨を騒動勃発後の2月12日にツイートしていた。JCは本誌の取材に対し、前記「確立委員会」(総勢29人。メンバー氏名等は公表せず)に「宇予くん」当時の担当者や関係者はいないと回答したが、少々心許ないところだ。
ツイッタージャパンは各メディアからの取材に、この提携がJCから相談を受けたもので、政治的な活動を後押しする意図はない旨を回答している。だが同社の笹本裕社長は17年に自民党本部での勉強会で「Twitterの現在と政治での活用」との題で講演したこともある。プラットフォームの中立性が肝要なはずの同社のこうした姿勢には疑念が拭えず、今後も注視が必要だ。
(岩本太郎・編集部、2020年2月21日号)