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基地建設中止を求め「宝の海を守ろう」――辺野古隣接の漁協が反対大会

2013年4月16日5:35PM

辺野古地先海域の米軍専用飛行場建設に反対する漁民大会の様子=3月16日。(撮影/浦島悦子)

 普天間基地代替施設建設予定地とされる辺野古海域に隣接する宜野座・金武・石川の三漁協は三月一六日、合同で「辺野古地先海域の米軍専用飛行場建設に反対する漁民大会」を開催した。会場の宜野座漁港には色鮮やかな大漁旗や「宝の海を守ろう」「埋立反対」などの横断幕が林立し、ウミンチュ(海人)の心意気を示した。

 沖縄防衛局は二月二六日、新基地建設へ向けた公有水面埋立の同意申請書を辺野古海域に漁業権を持つ名護漁協に提出。同漁協は三月一一日に臨時総会を開き、賛成多数で同意を可決した。同漁協は計画が持ち上がった当初から受け入れの姿勢で、古波蔵廣組合長は「代替施設推進協議会」の会長を務める“バリバリの推進派”だ。

 海の恵みによって生きてきた漁民が「カネで海を売る」ような動きに黙っていられないと立ち上がった隣接漁民らは、口々に、埋立による汚染や藻場の消失、潮流の変化が大きな悪影響を及ぼすとし、主権者として漁場や海を守る権利があると主張。青年代表の仲地譲さんは「父の背中を見て、ウミンチュになろうと思った。若い世代が希望をもって漁業ができるため、未来の子どもたちに海を残すため、埋立に反対する」と力強く訴えた。

 三漁協の代表は一九日、沖縄防衛局に「基地建設中止」と「日米地位協定の抜本改定」を求める大会決議文を提出した。

 宜野座を中心とする隣接ウミンチュは二〇〇四~〇五年、住民・市民による辺野古海域のボーリング調査阻止海上行動に自分たちの船を出して駆けつけ、政府にリーフ上埋立案(現在の沿岸案の前の計画)を断念させた立役者だ。

 安倍政権は二二日、不意打ちに、沖縄県知事への埋立申請を強行提出。オバマ大統領との「約束」を守るために沖縄県民の意思を踏みにじる姿勢を示したが、それは県民の反発をいっそう強め、計画はますます困難になるだろう。

(浦島悦子・フリーライター、3月29日号)

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