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スーパーマーケットで汚染された魚介類が慢性的に流通――マダラとサメからセシウム

2013年5月27日5:13PM

食の安全において、スーパーマーケットの役割は大きい。(撮影/グリーンピース・ジャパン)

 国際環境NGOグリーンピース・ジャパンが定期的に実施している大手スーパーマーケットの魚介類放射性物質検査で、イトーヨーカドー湘南台店(神奈川県)で購入したマダラ(岩手県産)と、ダイエー・グルメシティ高尾店で購入したモウカサメ(宮城県産)からそれぞれ七・四ベクレル、五・五ベクレル(いずれも一キログラム当たり)のセシウム137が検出された。

 原発事故以来、スーパーマーケット大手五社を対象とした全一三回にわたる検査で、放射能汚染が検出されなかったのは一回のみ。汚染された魚介類が慢性的に市場に流通していることが見て取れる。これまで最も多くの汚染が確認されたのは西友で、イトーヨーカドーがそれに続いている。

 ただ、西友は二〇一一年末にグリーンピースに対し対応強化を約束しており、二〇一二年初めからの調査結果を見ると、イトーヨーカドーの魚介類から最も多くの放射性物質が検出されている。魚種別に見ると、この冬は岩手産のマダラからの検出が相次いでいる。

 グリーンピースは調査結果を両社に伝え、対応の強化を求めたところ、前回の調査でも放射性物質が検出されたイトーヨーカドーの担当者は「特に新たな対応をとることはない」とコメント。一方で、ダイエーの担当者は「調査をありがとうございます。今回の調査結果を受けて今後の対応を社内で検討する」と答えた。

 グリーンピースは、魚介類の安全性や持続可能性に関する各社の意識や取り組みについて、二月に「お魚スーパーマーケットランキング2」を発表したが、今年後半に第三弾を作成する予定だ。

 なお、グリーンピースはスーパーマーケットに「消費者の声」を伝えるため、オンライン署名(URL http://goo.gl/K88XE)を実施している。

(花岡和佳男・グリーンピース・ジャパン 海洋生態系問題担当、4月26日号)

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