「慰安婦」問題で事実を歪曲――稲田議員に訂正要求
2014年10月3日6:44PM
市民で組織する「『慰安婦』問題解決オール連帯ネットワーク」はこのほど、自民党の稲田朋美政調会長に対し、「慰安婦」に関する講演会での発言の訂正を求める要求書を提出した。
稲田会長は今年7月、福岡市で開かれた講演会で、「慰安婦」裁判で「『20万人の慰安婦を数珠つなぎにして強制連行し、挙げ句の果て自殺に追い込んだり、犬に食わせたりした』という内容の証人尋問が事実認定され」たなどと発言。
これに対し、同「ネットワーク」が7月末、裁判でそうした内容の事実認定があったことはなく、まったくのデタラメであり、「被害事実の信頼性を著しく貶める」として、発言の事実を問う公開質問状を送付。返答がないため9月8日に、発言の訂正要求書を再度、送付した。書面では「『慰安婦』問題について人々を間違った認識に導いている事態は、とうてい座視しえません」と抗議している。
16日現在、稲田会長からの返答はない。このためネットワーク側は「『朝日新聞』の『慰安婦』報道を声高に批判する一方で、自身の発言には責任を取ろうとしない」と、同会長の姿勢を批判している。
(成澤宗男・編集部、9月19日号)