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825号の注目記事

■対談 「大逆事件」から一〇〇年を迎えて
 田中伸尚×佐高信

一九一〇年、明治天皇の暗殺計画容疑で多数の社会主義者・無政府主義者が検挙され、翌年、幸徳秋水ら一二人が処刑された「大逆事件」。今年五月に『大逆事件―死と生の群像』(岩波書店)を上梓したノンフィクションライターの田中伸尚と、佐高信本誌編集委員が、事件から一〇〇年を迎えた「今」を語った。

■裁判員裁判で初の「死刑」判決
 亀井 洋志

市民に量刑判断させる日本の特殊性の異常さ

■“原子力ルネサンス”揺るがす
 米国「ユッカマウンテン計画」中止の衝撃
 村上 朝子

二十数年の間、巨額のカネをつぎ込んだにもかかわらず、
科学的根拠も、民主的過程も無視して進められた計画は、結局振り出しに戻るしかなかった。
この図式、どこかで聞いた気もするが、米国の「核のゴミ」永久処分地探しの話だ。

■“協同労働”で「雇われない働き方」を実現
 小林 蓮実

一九九九年、国際労働機関(ILO)が二一世紀の目標として掲げた「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)」。この実現を目指す世界の協同組合は、国連が国際協同組合年として採択した二〇一二年に向けて一層、取り組みを強化している。一方、国内では現在、雇用現場が崩壊し、企業による社会の「丸抱え」が限界に達しつつある。そんな中で、使用従属関係とは無縁の {協同労働} に注目が集まっている。

◆「協同労働の協同組合法」法制化に寄せて
 京品ホテル、サウナ王城の闘争は正義そのものとして
 絶対的に肯定されなければならない!
 廣瀬 純

■「夢」と「悪夢」を与えた抗がん剤イレッサ(上)
 なぜ八一九人が死んだのか
 小西 恵

副作用の少ない夢の新薬といわれた抗がん剤イレッサ。発売から二年半で五五七人以上の患者が死亡し、今年九月末までに八一九人が命を落とした。いまでも使用されているこの薬が、なぜ未曽有の惨劇を引き起こしたのだろう。

■佐藤優の歴史人物対談20
 カール・バルトと語る
 戦争を阻止できるのは超越的な思想のみ

尖閣諸島問題をめぐって日本と中国の関係が緊張している。
このまま対応をあやまれば武力衝突(戦争)が起きかねないとの危惧すら出はじめた。
領土ナショナリズムの高揚を抑え、戦争を防ぐのに必要なのはなにか。
それまでの神学や哲学が第一次世界大戦の勃発を防げなかったことに衝撃を受け、
神学を抜本的に見直したカール・バルトに戦争防止策を聞く。

■TPPに参加すれば
 われわれの生活はめちゃくちゃになる
 垣田達哉

今まさに、日本が直面する危機、TPP。もし参加したらどんな未来が待ち受けるのでしょうか。