おしらせブログ 週刊金曜日から定期購読者の皆様へのおしらせを掲載しています。

読者会から(声明)2011年5月6日

京都読者の会

「週刊金曜日」京都読者の会が「声明」を発表しました。

 私たちは京都内外に暮す「週刊金曜日」の集まりで、一昨年12月から現在まで毎月第1金曜夜に例会しています。3月11日東日本に発した大天災・大人災は幸い当地では大禍を逸れていますが、拱手許されず、以下声明します。

1) 原子力発電は、第二次世界大戦後、アメリカで広島原子力爆弾の燃料だったウランが余り、これを“原子力の平和利用”(Atoms For Peace, アイゼンハワー大統領)と称して開発された。
2) ウランを瞬時に核分裂させるのが原子爆弾で、ゆっくり核分裂させたエネルギーを発電に回すのが原子力発電であること。即ち、原発は核兵器製造の副産物以外の何物でもなかったこと。
3) 軍隊は、いくら戦争防止、平和のため、と言っても本質が武力、人殺しであるように、原子力発電も、いくら平和利用と言っても本質は核兵器製造の延長上で、科学技術者や経済人たちの知識欲や財力の追求、充足の対象でしかないこと。
4) 長崎原爆に3キログラム使われた燃料プルトニウム(日本はもう36トン蓄積)は半減期が2万4千年。この一事でも見れば、原発推進の愚、王様が裸なのを子供だけが笑える愚は、もはや許されない。
5) 原発は全て止めなければイケナイ。特に、静岡県御前崎市の中部電力浜岡原子力発電所は、今すぐ操業を止めよ。日本原子力研究開発機構は、今すぐ福井県敦賀市の高速増殖炉“もんじゅ”の廃炉を表明せよ。
6) 自衛隊は全隊員の約半数10万人が東北被災地で人命の救助、捜索、物資の確保、搬送に従いている。有難い。これから、自衛隊は緊急災害援助隊等に衣替えして活動を続けて行かれるよう要望、提案する。
7) 私たち京都読者の会は、今後とも1)~6)により適った暮しを求めて、生きて行く。

A・A67(2011)年5月6日
「週刊金曜日」京都読者の会5月例会参加者

※A・A=After Atomic=ヒロシマ・デーを元年とする核暦

『週刊金曜日』臨時増刊 原発震災(2011年4月26日号) 「全国の原発と反・原発運動」

『週刊金曜日』臨時増刊 原発震災(2011年4月26日号) 「全国の原発と反・原発運動」地図PDF

846号目次


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 放射線リスク評価仕切り直しに期待
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■太陽が見えない私たちに届く
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 中條寿子

新しいサブタイトルは
全ての女性に通じるテーマ