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937号目次


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937号の注目記事

●染色体異常を判断する新型出生前診断、4月から開始
「命の選別」に悩む妊婦支える体制は不十分
小林 鞠

●「Get in touch」理事長・東ちづるさんインタビュー
分からない者同士が分かり合おうとする社会を

●県民健康管理調査検討委員会よ、それでいいのか?
福島避難区域の小児甲状腺がんの多発は否定できない
植田武智

福島の子どもたちから、小児甲状腺がんと診断されたり、疑いありとされるケースが出ています。
このデータを分析したところ、決して予断を許さない結果だと結論づけられました。

●法曹界の困った男たち
女性弁護士“匿名”座談会

本来、特に人権に敏感であるべき法曹界なのに、弁護士会ではセクハラが横行し性犯罪をなかなか起訴しない検察や男性目線の判決を出す裁判官など女性の人権に関する意識は低いようだ。法曹界の問題を女性弁護士に語ってもらった。

弁護士会の「人権」は
男性の人権
「ジェンダー研修」必要な法曹界

プライドは高く
品性は下劣
セクハラし放題のおやじ弁護士

「可哀想な女性」
でないと勝てない
性犯罪の被害者が「明るい」と不起訴

ポルノ小説みたいな
準備書面
教科書はアダルトビデオ?

能力低くても
収入は高い
大きな事件は男性弁護士にまわされる

●体罰の判断は校長の胸三寸
「不適格教師」ジョニーHの例
私立中学高校講師 疋田哲也
山岡淳一郎

「日の丸・君が代」強制反対集会や東京電力本社前で、ギター片手に権力者を風刺する歌を演奏するジョニーHこと、疋田哲也さん。彼は東京都公立中学校の元教師だったが、体罰などを理由に分限免職された経歴をもつ。

教師への評価は
卒業生が下せばいい

●復興参入企業を排除した宮城県の不作為
仙台土木事務所の悪質な契約解除
成田 俊一

宮城県仙台土木事務所が発注した震災復旧復興工事のうち、宇佐美工業㈱(名古屋市)が
受注した三件(総額約六億円)の道路舗装工事が、契約解除された。それはなぜか。
震災復興が遅々として進まない中で、この契約解除には異常ともいえるカラクリがあった。

●ネット放送「デモクラTV」、4月6日に開局
リベラルの視点のニュース解説を強化
岩本 太郎

936号目次


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936号の注目記事

●「風疹」が昨年比20倍の流行!
その回避策は?
志村 岳

過去の病気と思われた風疹が、なぜか今、流行中。
でも、あなどってはいけない。
予防接種経験のない30~40代男性を中心に、復活の兆しなのだ。

●朝鮮の「核問題」と「易地思え」
崔 勇 海

休戦協定「白紙化」の目的は平和協定だ

●韓国人写真家・鄭周河がみた福島
写真/鄭 周 河 文/市川 はるみ

人類史上、最悪の事故が起きた地の、しかし、その最悪さとは裏腹に美しい風景――
原発事故後の福島を撮り続けるひとりの韓国人写真家を紹介します。

◆絶望の中の希望―南相馬での写真展

●添加物で固めたプロセスチーズ
このままでいいのかな?
沢木みずほ

日本でチーズといったら、ナチュラルチーズよりもプロセスチーズが主流。ですが……。

●堺市長の叛旗は橋下氏凋落の始まりか
橋下「大阪都構想」が嫌われる理由
横関 寿寛

維新の会における政策の一丁目一番地、
「大阪都構想」の雲行きが怪しくなっている。
構想反対の声が“身内”からも公然と出てきたのだ。
“橋下人気”にも陰りが見えると言われる中、
「大阪都構想」の負の側面を改めて追及する。

●和歌山県由良町レポート
風力発電 エコか公害か?
永尾俊彦

東電福島原発事故を受け、急速に再生可能エネルギーへの関心が高まるなか、風力発電による健康被害の報告が後を絶たない。風力発電をめぐり、どんな問題が起きているのか。そもそも原発の代替となり得るのか検証した。

◆飯田哲也さんに聞く 低周波音被害についてどう思いますか?

●再審請求中の高知白バイ事故
「高知県警の証拠は偽造」とする決定的な鑑定書
粟野 仁雄

七年前に高知県で発生した、白バイとスクールバスの衝突事故。
有罪が確定、服役した元バス運転手は再審請求中だが、
高知県警の証拠捏造を暴く鑑定書が出た。

◆高知白バイ事件とは

935号目次


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935号の注目記事

●イラク開戦一〇年

イラク戦争が始まったのは、今から一〇年前の二〇〇三年三月二〇日だった。
「大量破壊兵器」というウソの口実を使い、数十万人の国民を殺害した米英も、
この戦争を真っ先に支持した日本政府も、責任について今も頬被りしている。
だがこうした問題の検証なくして、二一世紀の平和を展望するのは困難だ。
二週にわたり、この一〇年を問う。

米英の戦争犯罪と
日本など同盟諸国の共犯を問う
リチャード・フォーク Richard Falk・プリンストン大学名誉教授

石油利権めぐり混迷するイラク
「外資のオイル支配を許すな!」
布施 祐仁

●福島の森と海は今 第4回
里が山に飲み込まれる
平田 剛士

放射能汚染による「人が暮らせないエリア」の出現は、人と野生動物の関係を変化させずにおかない。これまで人が森の中に押しとどめてきたイノシシなどが勢力を増し、集落が山野に戻る「野生化」が一気に顕在化するおそれがある。

●2年の歳月を経てもなお、
食品の放射能汚染、まだ油断ならず
垣田達哉

放射能との闘いも2年が経ちました。食品汚染はまだまだまだまだ続くのです。

●新・買ってはいけない
「スクラロース」の危険性、
そろそろ真剣に考えませんか
渡辺雄二

●原発ゼロへ大行動
3・9明治公園 3・10国会周辺抗議行動 3・11東電本店前アクション 
NO NUKES 2013 福島第一原発観光地化計画
 
東日本大震災から2年となる3月9日~11日は全国でさまざまなイベントが行なわれた。東京では9日、約1万5000人(主催者発表)が参加した明治公園での集会とデモ、10日には日比谷公園野外音楽堂での集会とデモ(主催者発表延べ約4万人)、国会周辺での抗議行動、11日は日比谷公園での集会や東京電力前での抗議行動などが実施された。原発再稼働をすすめる安倍政権は「『大丈夫』なんて絶対にありえない」という福島からの避難者の声を聞いているのか。

●「右からの反原発」について考える
廣瀬 純

福島第一原発の事故は、左右の立場を超えた衝撃をもたらし、それぞれに課題をつきつけた。右にとっての課題はまず、ネイション(民族・国民)とステイト(国家)の峻別に基づく、ナショナリズムの再検討ではないか。

●放射能は安全・安心!?
「神話」の復活か福島県の教育現場
平舘 英明

安倍政権は原発ゼロ政策を見直し、原発の再稼働や新増設に踏み切ろうとしている。
そんななか、学校現場ではどんな放射線教育が行なわれているのか。
放射能汚染に苦しむ福島県の教育現場を追った。

週刊金曜日 書評・本箱の本(2013年3月15日)

『週刊金曜日』の書評・本箱欄に掲載された本です。
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■書評

おどろきの中国 (講談社現代新書) さよなら、韓流 回想1925-2010
おどろきの中国

by 橋爪大三郎、大澤真幸、宮台真司=著

¥945

無数にある「おどろき」刺激的な一冊 佐々木 敦/評
さよなら、韓流

by 北原みのり=著

¥1365

このラブレターを受け取るのは誰? 倉本 さおり/評
回想1925-2010

by ジョレス・A・メドヴェージェフ、ロイ・A・メドヴェージェフ=著 佐々木洋=監訳 天野尚樹=訳

¥4410

追い求めたのは革命ではなく「進化」 北村 肇/評
  

◆本箱 小長光哲郎(編集部)/選
  
〈悲嘆〉と向き合い、ケアする社会をめざして: JR&#3519></a></td>
<td><a href=かかり続けてはいけない病院 助けてくれる病院 大笑い! 精神医学
〈悲嘆〉と向き合い、ケアする社会をめざして JR西日本福知山線事故遺族の手記とグリーフケア

by 高木慶子、上智大学グリーフケア研究所、柳田邦男=編著

¥1575
かかり続けてはいけない病院 助けてくれる病院

by 帯津良一=著

¥1470
大笑い!精神医学 精神医学を100%否定する理由

by 内海聡=著 めんどぅーさ=マンガ

¥1260
現代精神医学批判 こうのとり追って 晩産化時代の妊娠・出産 アナログ・ミステリー・ツアー ~世界のビートルズ
現代精神医学批判 からだに触ってください

by 計見一雄=著

¥2100
こうのとり追って 晩産化時代の妊娠・出産

by 毎日新聞取材班=著

¥1470
アナログ・ミステリー・ツアー 世界のビートルズ1967-1970

by 湯浅学=著

¥1995
二木信評論集 ~しくじるなよルーディ~ (ele‐king books) 夢の時間
しくじるなよ、ルーディ

by 二木信=著

¥2310円
夢の時間

by 森田芳光=著

¥1890




934号目次


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934号の注目記事

●決壊した「藤沼ダム」の教訓をどう生かすか
全国に21万基ある農業用ため池の危険度
まさの あつこ

危険度が低いと判定されたにもかかわらず、東日本大震災で決壊した福島県の農業用ため池「藤沼ダム」。全国にはため池が約二一万基あり、老朽化が進んでいる。安全対策は大丈夫か。

●福島の森と海は今 第3回
被曝する生きものたち
平田 剛士

放射能は五感で察知できない。東北の野生生物たちはこの二年間、東京電力・福島第一原発の事故を知ることもなく被曝を強いられている。生態系はどんな影響を被るだろうか。

●失敗は実証済みの「三本の矢」
アベノミクスは遊園地のコーヒーカップと同じ
金子 勝

マスコミはアベノミクス・キャンペーン一色だ。企業は株価上昇に喜び、
輸出産業は円安で利益を上げ……。しかし金子勝・慶應義塾大学教授は
「いずれ化けの皮がはがれ、経済はもっと悪くなる」と警告する。

●佐藤優の飛耳長目82

モスクワ国際関係大学での
森元首相講演に潜む謎

●「日米共同声明」を成果と伝えるマスコミの歪曲報道
日本を売り渡した 安倍外交の敗北
横田一

「聖域なき関税の撤廃が前提でない」。TPP交渉参加について、安倍首相はオバマ大統領との会談成果を強調。マスコミも :大本営発表” かのようにその :戦果”を伝えた。が、「日米共同声明」に何ら目新しいものはない。

●不屈の芸術家・富山妙子
近代を問い続けて
平井康嗣

日本の戦争と戦後を見つめてきた画家の富山妙子さん。海外では注目されながらも、日本では異端視されつづけている。福島原発事故の連作に取り組んでいる富山さんの仕事場を訪れ、話を聞いた。

●3月13日に元秘書3人の判決
陸山会事件とは何だったのか
真野 きみえ

小沢一郎氏が事実上、政治的に抹殺される形になった陸山会事件の判決が、
3月13日に出される。4年にわたり、
日本中を騒がせた陸山会事件とは一体何だったのか。

週刊金曜日 書評・本箱の本(2013年3月8日)

『週刊金曜日』の書評・本箱欄に掲載された本です。
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■書評

謎の独立国家ソマリランド 生き延びるための思想 新版 (岩波現代文庫) ニコラ・テスラ 秘密の告白  世界システム=私の履歴書 フリーエネルギー=真空中の宇宙
謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア

by 高野秀行=著

¥2310

ソマリランドって……何だ?! 「エンタメノンフ」の最高傑作 神田 桂一/評
生き延びるための思想 新版

by 上野千鶴子=著

¥1365

弱者が尊重される思想の可能性 境分 万純/評
ニコラ・テスラ 秘密の告白 世界システム=私の履歴書 フリーエネルギー=真空中の宇宙

by ニコラ・テスラ=著 宮本寿代=訳

¥1785

忘れられた希代の天才科学者 桃江 メロン/評
  

◆本箱 片岡伸行(編集部)/選
  
水の透視画法 (集英社文庫) 原発民衆法廷4 (さんいちブックレット006) チェルノブイリ人民法廷
水の透視画法

by 辺見庸=著

¥714
原発民衆法廷4

by 原発を問う民衆法廷実行委員会=編

¥1050
チェルノブイリ人民法廷

by ソランジュ・フェルネクス=編 竹内雅文=訳

¥2940
経済の未来: 世界をその幻惑から解くために 反乱する都市――資本のアーバナイゼーションと都市の再創造 ギュンター・グラス 「渦中」の文学者 (集英社新書)
経済の未来 世界をその幻惑から解くために

by ジャン=ピエール・デュピュイ=著 森元庸介=訳

¥3150
反乱する都市 資本のアーバナイゼーションと都市の再創造

by デヴィッド・ハーヴェイ=著 森田成也、大屋定晴、中村好孝ほか=訳

¥2520
ギュンター・グラス 「渦中」の文学者

by 依岡隆児=著

¥777
労働組合運動とはなにか――絆のある働き方をもとめて 愛の永遠を信じたく候―啄木の妻節子 (ノンフィクション・シリーズ“人間”)
労働組合運動とはなにか 絆のある働き方をもとめて

by 熊沢誠=著

¥2205円
愛の永遠を信じたく候 啄木の妻節子

by 澤地久枝=著

¥2100




週刊金曜日 書評・本箱の本(2013年3月1日)

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■書評

ききがたり ときをためる暮らし 近代という教養: 文学が背負った課題 (筑摩選書) サンカーラ: この世の断片をたぐり寄せて
ききがたり ときをためる暮らし

by つばた英子、つばたしゅういち=著 水野恵美子=聞き手・編集 落合由利子=撮影

¥1890

人に任せず、世に流されず「土を喰い」、感性を研ぐ 中村 富美子/評
近代という教養 文学が背負った課題

by 石原千秋=著

¥1680

文学を通して近代を復習 伊藤 氏貴/評
サンカーラ この世の断片をたぐり寄せて

by 田口ランディ=著

¥1680

それでも変われない社会と私たちへ 鈴木 沓子/評
  

◆本箱 北村肇(本誌発行人)/選
  
64(ロクヨン) 烏に単は似合わない 競馬狂想曲
64 ロクヨン

by 横山秀夫=著

¥1995
烏に単は似合わない

by 阿部智里=著

¥1418
競馬狂想曲(ホースレース・カプリッチオ)

by 矢崎泰久=著

¥1680
男の散り際 “極道画家"山本集、最後のメッセージ 安保と原発――命を脅かす二つの聖域を問う 言論の自由: 拡大するメディアと縮むジャーナリズム (叢書 現代社会のフロンティア)
男の散り際 “極道画家”山本集、最後のメッセージ

by 山本集=著

¥1575
安保と原発 命を脅かす二つの聖域を問う

by 石田雄=著

¥3360
言論の自由 拡大するメディアと縮むジャーナリズム

by 山田健太=著

¥2940
自分を売る男、猪瀬直樹―小泉純一郞に取り入り、石原慎太郎にも…… 原発とメディア 新聞ジャーナリズム2度目の敗北
自分を売る男、猪瀬直樹 小泉純一 に取り入り、石原慎太郎にも……

by 佐高信=著

¥735円
原発とメディア 新聞ジャーナリズム2度目の敗北

by 上丸洋一=著

¥2100




週刊金曜日 書評・本箱の本(2013年2月22日)

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■書評

アサイラム・ピース みんなで決めた「安心」のかたち――ポスト3.11の「地産地消」をさがした柏の一年 使いきる。 有元葉子の整理術 衣・食・住・からだ・頭
アサイラム・ピース

by アンナ・カヴァン=著 山田和子=訳

¥2310

鮮やかなイメージを伴った透徹なまでの救いの無さ 佐々木 敦/評
みんなで決めた「安心」のかたち ポスト3.11の「地産地消」をさがした柏の一年

by 五十嵐泰正=著 「安全・安心の柏産柏消」円卓会議=著・編集

¥1890

本当の“社会性”を取り戻すために 倉本 さおり/評
使いきる。 有元葉子の整理術 衣・食・住・からだ・頭

by 有元葉子=著

¥1365

「使いきる」とは愛すること 桃江 メロン/評
  

◆本箱 赤岩友香(編集部)/選
  
「弱くても勝てます」: 開成高校野球部のセオリー エキゾチック・パリ案内 (平凡社新書) 荒天の武学 (集英社新書)
「弱くても勝てます」 開成高校野球部のセオリー

by 高橋秀実=著

¥1365
エキゾチック・パリ案内

by 清岡智比古=著

¥882
荒天の武学

by 内田樹、光岡英稔=著

¥798
3.11あの日を忘れない 3 「陸の孤島」南相馬の子どもたち (Akita Documentary Collection) いまだ人間を幸福にしない日本というシステム (角川ソフィア文庫) 新版 テロルの現象学――観念批判論序説
3.11あの日を忘れない3 「陸の孤島」南相馬の子どもたち

by ごとう和=著

¥945
いまだ人間を幸福にしない日本というシステム

by カレル・ヴァン・ウォルフレン=著 井上実=訳

¥940
新版 テロルの現象学

by 笠井潔=著

¥2940
思想の混迷、混迷の時代に―鈴木邦男ゼミ in 西宮 報告集〈Vol.2〉 (鈴木邦男ゼミin西宮報告集 Vol. 2) 恋愛時代
思想の混迷、混迷の時代に 鈴木邦男ゼミin西宮 報告集Vol.2

by 鈴木邦男ゼミin西宮=編

¥1260円
恋愛時代

by 野沢尚=著

¥1890




933号目次


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933号の注目記事

●レーダー照射事件の原因は安倍首相の挑発だった!?
中国軍部怒らせた安倍「ダイヤモンド安保」
高嶋 伸欣

●すごい勢いで普及中! らしい
無料通話アプリってどんなもの?
上倉賢

スマートフォンの普及に伴い、無料通話アプリが爆発的人気です。
利用にあたって気をつけなければいけないことなど、考えてみました。

●福島の森と海は今 第2回
沿岸放射能のゆくえ
平田 剛士

事故を起こした東京電力福島第一原発が放出した膨大な放射能のうち、八〇%は海洋に流れ込んだ。海中に拡散した人工放射能の回収――除染――はかなわず、自然に希釈されるのをただ見守ることしかできないでいる。海洋国にあるまじき大罪を日本は犯した。

●便利、手間いらずの「ゆでうどん」。
小麦粉と食塩以外の材料は添加物
沢木みずほ

お手軽家事時代に人気のゆでうどん。食感や鮮度を保つための添加物には気をつけて。

●会田誠展 天才でごめんなさい
森美術館問題を考える

会田誠は10年ほど前から知っている。日本画の技術をサブカルチャーと組み合わせた現代美術に昇華して村上隆、山口晃らとともに注目されていたからだ。森美術館で個展を開催する運びになり大作家になったなと思いきや、作品と展示をめぐり抗議が起こり、本誌編集者でも意見が対立した。一つは「女性の尊厳を傷つける人権問題」として絶対的批判の立場(上段記事)。もう一方は「具体的な被害者はいるのか。抗議側含めいろいろな視点からこの問題を議論したい」との立場(下段)である。そこで今回、それぞれの視点から記事を構成することにした。どのような価値観を読者の皆さんは共有したいと思いますか。(平井康嗣・編集長)

人権侵害の表現を「芸術」とするのか
宮本 有紀

解釈や鑑賞における感受性は多様だ
渋井 哲也

●13・1兆円の気になる財源と使い途
参議院選挙対策と化した補正予算
まさの あつこ

二月二六日に成立した総額一三・一兆円の巨額「補正予算」。
夏の参院選を前に国民へのアピールは抜け目ないが、突っ込みどころは満載。
だが追及する野党の足並みは今ひとつ。そんな「国会審議」を尻目に、「霞ヶ関」がほくそ笑む。

●満腹の情景
たくあんの原風景
写真・文 木村 聡

漬物ダイコン生産日本一の宮崎県。旧田野町では「大根やぐら」での寒干し作業は冬の風物詩だ。12月から2月の冷え込む季節。農家は気温が下がりすぎるとストーブを焚き、霜でも雨でもシートを掛ける。
「たくあんのため、なんとか残したい風景です」(JA宮崎中央田野支店・郡浩章<こおりひろあき>さん)
 土地の農産物を使った漬物が日本各地にある。それは風土と塩蔵技術が織りなす見事な食文化。だが漬物の消費は減るいっぽう。伝統の大根やぐらも昔ほどの数はない。
「とにかく、いまの親の世代が漬物を食べない。でも試食会では意外に子どもたちが喜んで食べます」
 郡さんたちは危機感と同時に、漬物文化の将来に期待も寄せた。