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997号の注目記事

●米国のためにこの国の若者が死ぬのか!
横田一+編集部

●安易に「米艦防護」を口にする危険
田岡俊次

●修羅の時代に生きる者たちへ
自死した幻の作家・佐藤泰志の“復活”とは
本間健彦

●福島第一原発に送電する変電所は
液状化を起こしていた
まさのあつこ28

●鍵は公明党支持層の動向か
沖縄県知事選で地殻変動
吉田央

●浮躁中国70
6・4集会から考える香港の今後
麻生晴一郎

●〈脱〉混迷ニッポン16
死後のための墓から今を生きるための墓「桜葬」へ
エンディングセンター 井上治代さん
山岡淳一郎

996号目次

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996号の注目記事

●最新報告 建て直された朝鮮戦争記念館
金正恩第一書記が示す反米の強い決意
写真・文 伊藤孝司

●メディアが伝えなかった5・1世界卓球南北対決
代々木体育館が赤く染まった夜
北岡 裕

●民間議員主導で進む農業への市場原理導入
農業従事者不在の産業競争力会議
小川匡則

●自公選挙協力にも影響は必至
集団的自衛権をめぐる公明党の決断は
横田 一

●使用済み核燃料の再処理を競う日本と韓国
韓米原子力協定を大義名分に原発再稼働を狙う安倍政権
裵 淵 弘

●袴田事件に再審をもたらした静岡市民の「味噌漬け実験」
小石勝朗

●シリーズ 司法を正す 9
冤罪・袴田事件弁護団 秋山賢三弁護士
警察・検察・裁判官の保身の集積
青木 理

995号目次

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995号の注目記事

●患者と家族の54年 水俣事件
写真・文 桑原史成

●外務省と拉致対策本部の“らちがあかない”主導権争い
安倍首相の“孤立”がもたらした日韓合意
成田俊一

●除染手当引き下げに「やってられない」
ピンハネ構造こそ解消すべきだ
桐島 瞬

●原料が放射線で照射されていた!
健康食品「青汁」を回収へ
岡田幹治

●福島県田村市に見る「線引き」の不条理
原発からの距離で「安全」が測れるか
和田秀子

●特定秘密保護法は廃止を!!「適性評価」の当初予算はゼロ
権益膨張する「公安」の利権隠しか、準備不足か
畠山理仁

●グレンデール市「慰安婦」碑の撤去を求める訴訟をめぐって

・狙いは「河野談話」「GAHT」の策謀 能川元一
 能川元一

・大日本帝国を擁護する動きに 反発を強める日系米国人
 小山エミ

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994号目次

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994号の注目記事

●ウクライナの混迷をもたらしたのは西側の介入だ
ロシアから見た「米国という危険な存在」 
オリバー・ストーン/ピーター・カズニック

●癒えぬ傷、見えない真実
ルワンダ大虐殺から20年 
藍原寛子

●連載「戦後」の墓碑銘 5
改憲の道筋がはっきりと姿を現してきた
白井 聡

●満腹の情景 第30回 旅する海ぶどう
写真・文 木村 聡 10

●インタビュー
民主党前副代表 増子輝彦参議院議員インタビュー
原発で稼ぐという発想はもうやめるべき

●【食】来年から始まるお弁当の健康認証マーク
コンビニ弁当も“健康”ですか
垣田達哉

●連載 最期を看取る・看取られる 9
生活の場で看取られたい──グループホームで希望をかなえた
秋山正子

舞の海氏の「排外発言」記事についての見解

舞の海氏の「排外発言」記事についての見解

平井康嗣・本誌編集長

 5月9日号の「アンテナ」欄8ページに掲載した記事〈“昭和天皇万歳”集会で 舞の海氏が排外発言〉が5月22日にネット配信されて以後、この記事を非難する声がネット上で広がりました。小社にも意見の電話を3本いただきました。記事の問題点は(1)記事は捏造、歪曲ではないか、(2)「排外発言」の見出しは間違いではないか、という2点になるでしょう。

 記事には〈「外国人力士が強くなり過ぎ、相撲を見なくなる人が多くなった。NHK解説では言えないが、蒙古襲来だ。外国人力士を排除したらいいと言う人がいる」と語ると、参加者から拍手が湧いた〉とありました。この部分に対し、「講演の動画を見ると、排外というよりはむしろ、モンゴル人力士を称える内容の講演だ」「記事は都合よく切り貼りしている」という趣旨の意見がネット上で多く見られました。

 確かに記事中の「 」内の発言は、舞の海氏の特徴的な発言を一つにまとめたものでした。それは掲載後に動画で知りましたが、筆者の永野厚男氏が録音していたことも事前に確認しています。当日取材した会場や参加者の雰囲気も踏まえて記事化したもので、意図的な歪曲や捏造ではありません。

 永野氏は、「舞の海氏は『相撲を見る人の減少』と『外国人力士が強い』との因果関係(具体的データ)を示しておらず外国人差別とも言える。『相撲ファン減』は2011年の八百長問題発覚など、他に原因がある」とあらためて指摘しています。

「昭和天皇と大相撲」と題する講演で、舞の海氏が「外国人力士を排除したらどうかと言う人がいるんですね」と語ると、参加者から拍手が湧き「先生がんばれ!」という声が飛びます。すると舞の海氏は「これは難しいというか、もう後戻りはできないと思うんです」と答えます。また「今大相撲を支えているのは実はモンゴル人なんですね。モンゴル人がいるからこそ、私たちは横綱の土俵入りが見れる」「そういうことをしようと思ったら外交問題に発展するんじゃないか」と理由を述べています。この点も記述できればより正確な事実を伝えられたと思います。

 ただし「これは難しい~」という発言は「排除」の否定なのでしょうか。発言は聴衆の排外的な空気をたしなめているのか、それとも同調しているのか。いずれも道具主義的で政治経済的な理由付けです。氏の発言は「その発言通りですが、もう不可能で、しょうがない」という意味に伝わってきます。私なら「そういった発言はするべきではないし、そうするものではない」と言うでしょう。

 そもそも記事の趣旨である「昭和の日をお祝いする集い」について考えないと言葉の意味は伝わりません。主催のNPO法人「昭和の日」ネットワークの役員には石原慎太郎氏や櫻井よしこ氏らも名を連ねています。中国、朝鮮半島に対して差別的・好戦的発言を繰り返している人たちです。最大の差別・排外行為は戦争という殺人行為です。日清戦争、日露戦争に続く太平洋戦争で、多くの日本人や外国人が昭和天皇のために亡くなりました。それを正当化する集会そのものが排外的な意味を帯びています。

 集会で舞の海氏が「昭和天皇の崩御時、土砂降りの雨の中、当時の二子山理事長が『傘を取れ』と命じ、力士・親方がズブ濡れの中、頭を垂れて見送った、と聞き胸が熱くなった」などと発言したことについても、取材した永野氏は「1943年の出陣学徒壮行会をビデオで見た時と同様、特攻隊のような感じで、不気味さと恐怖を感じた」と話しています。

「昭和の日をお祝いする集い」の「昭和」は「戦後の昭和」ではなく外国に一歩も譲らない軍国主義時代の戦前の「昭和日本」を想う復古的な集会です。愛国や尊皇、日本人としての誇りも度を超えれば、非愛国者や外国人への差別の正当化や排外につながります。それを助長する集会に舞の海氏は呼ばれ、歓迎され、NHK解説では言えない話で笑いをとります。そのような集会で私は笑えません。「昭和の日、素晴らしいじゃないですか」という“抗議”の電話もいただきましたが、そもそもこの集会に違和感を持たない方に、舞の海氏発言への違和感は共有できないのかもしれません。

 また記事見出しの〈排外発言〉について、校了直前に永野氏から〈“排外発言”〉としてほしいと依頼があり、より正確な表現だと納得しましたが、見出しの文字制限で対応できず、結果として読者の皆様への説得力に欠けた点を猛省し、お詫びします。

 今後ともより正確な記事の提供に努めたいと思います。

※2014年6月12日に下記を修正しました。
「日清戦争、日露戦争、太平洋戦争など」→「日清戦争、日露戦争に続く太平洋戦争」

※石原慎太郎氏と櫻井よしこ氏は、「昭和の日」ネットワークの前身、「昭和の日」推進国民ネットワークの役員でした。訂正します。
(2014年7月11日)

読者紹介キャンペーンを7月10日まで延長します!

一人でも多くの方に弊誌を読んでいただきたいと「読者紹介キャンペーン」を行なったところ、たくさんのご協力を得ることができました。深く感謝いたします。7月18号が1000号を迎えることもあり、キャンペーン期間を7月10日まで延長することにいたしました。なにとぞ、よろしくお願いいたします。

発行人 北村 肇

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金曜日 業務部