954号目次
2013年8月2日7:00AM|カテゴリー:目次一覧|admin
954号の注目記事
●満腹の情景 第20回
生卵を提供するプライド
写真・文 木村 聡
L玉はGPセンターで生まれる
農場から、朝、生みたての卵が運ばれてくる。鶏卵はここGPセンターでパック包装され、その日のうちに出荷できる状態となる。
コンベアー上を流れる膨大な卵、次々に洗われ、殺菌され、MS玉、M玉、L玉などの規格にそろう。汚れや割れ、病原菌などの検査はなん重にも。大部分は機械化されているが、人の目による検卵も必ず行なう。
ここまで徹底した品質管理をするのは、ひとえに生卵のためだ。卵かけご飯のためだ。世界で卵を生食する食文化は珍しい。だが、生食を可能にする品質管理を、生産現場がしているのはもっと稀だ。
「好きなのは目玉焼きに醤油。だけど生で食べられる卵を作る」
それが日本の鶏卵農家の責任とプライドなのだと聞かされた。
●座談会
今野昇×織部幸治×辛淑玉×佐高信
映画『ハナ』では描かれなかった
南北「統一コリア」チーム結成の裏側
今こそ第2の荻村伊智朗を!
1991年の世界卓球選手権で結成された南北「統一コリア」チームを描いた映画『ハナ 奇跡の46日間』。映画では描かれなかった統一チーム設立の経緯とは? スポーツを通じたつながりとは? 卓球を愛する4人が語り合った。
荻村さんというのは
一言で言えば「あきらめない人」
織部幸治
南北統一チームをきっかけに
卓球を通じての雪解けがある
今野昇
多くの人たちが荻村さんの
行動を継続すべきだった
辛淑玉
卓球は国ではなく協会単位
だったからピンポン外交ができた
佐高信
●新わたしと憲法シリーズ
柳澤協二
安倍首相の改憲発言を質す元防衛官僚
戦争放棄の理念を捨てることは
日本の優位性を捨てること。
安全保障の点からも好ましくない
●名護市長選(来年一月)に向け、勢いづく基地受け入れ派
自民党が沖縄県名護市へ「容赦なき介入」
本誌取材班
●TPP交渉、日本は「まだ間に合う」のか!?
参加直前に結んだ秘密保持
「異常な契約」TPPの行方
内田 聖子
七月一五日からマレーシアで開かれていた第一八回TPP交渉が閉幕した。
米議会の承認を得て、二三日午後から交渉に正式参加した日本。
すでに一七回もの交渉が重ねられているなかで、「まだ間に合う」と強気の
姿勢を示した日本政府だが、現実は甘くないようだ。
◆TPPに反対する弁護士ネットワーク設立
●ニホンウナギが消える? 絶滅危惧種に
土用の丑の日が後押し
渡部 睦美
今年二月、ニホンウナギが環境省により「絶滅危惧種」に指定された。しかし、市場では相も変わらず「土用の丑の日」を叫び、消費し続ける。「ウナギが食べられなくなる日」が来るのも、そう遠くはなさそうだ。ウナギの未来を考える。
●放射能汚染による生態系破壊への警鐘か
飯舘村で相次ぐ不可解な馬の死
岡村 青
福島県飯舘村の牧場で馬の不審な死が相次いでいる。原因不明とされるが、福島第一原発事故による放射能汚染が生態系を蝕みはじめた警鐘ではとの不安の声も上がっている。