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塩田さんの〝解雇〟撤回を
阪急トラベル相手取り救済申し立て,本誌も同社を提訴へ

 本誌の取材に応じた旅行派遣添乗員・塩田卓嗣さん(46歳)を事実上の解雇処分にした㈱阪急トラベルサポート(本社・大阪市北区、西尾隆代表取締役)を相手取り、塩田さんが所属する全国一般東京東部労組(岸本町雄委員長)と同労組阪急トラベルサポート支部(塩田卓嗣支部委員長)は5月22日、塩田さんへの「アサイン(仕事割り当て)停止」は見せしめであり組合支部の弱体化を狙った不当労働行為であるとして、東京都労働委員会に不当労働行為救済の申し立てをした。
 申し立て書によると、同社は塩田さん解雇の際、『週刊金曜日』2009年2月20日号掲載の記事中二カ所の記述を取り上げて「塩田さんの発言は虚偽」と決めつけたが、1.問題とする「二カ所の記述」はいずれも「塩田さんの発言」ではない2.記述について塩田さん本人にも『週刊金曜日』に対しても一切質問も問い合わせもしていない――などから塩田さんに一方的な不利益を与える明白な不当労働行為である、としている。
 一方、㈱金曜日(代表取締役社長・佐高信)も近く、阪急トラベルサポート東京支店(田中和男支店長)が本誌記事の一部を「虚偽」と決めつけ「会社の名誉を傷つけ業務を妨害する内容」と断じ、それを理由に塩田さんを解雇したことは「言論の自由への侵害につながる」として、阪急トラベルサポートを相手取り、「債務不存在の確認請求訴訟」を提起する。同社が本誌に対して名誉毀損などに基づく損害賠償請求権などがないことを確認するもの。