「歴史戦」に負けた
『産経新聞』
安倍政権を批判すると「反日」呼ばわりし、日本軍「慰安婦」や南京大虐殺等の問題で歴史を直視せず、それを批判する国や個人を攻撃している『産経新聞』。近年、この国を蔽っている右傾化と隣国に対する憎悪感情を考える上で、『産経』が果たしている役割を無視することはできない。その紙面や関連雑誌に溢れているのは、事実の歪曲と自分たちの意見に従わない人々への執拗な攻撃だ。しかし実際には誤報も多く、自ら仕掛けた「歴史戦」の敗者となっていることは間違いない。
- 氾濫する「反日」という言葉の暴力性
- どうなってんの? 続出する産経流「捏造記事」
2014年の『朝日新聞』の「『慰安婦』誤報問題」で、猛烈な「朝日バッシング」を加えた『産経』。だが、『産経』の悪質な捏造記事の例は事欠かない。ここ数年分の主な誤報・捏造記事を、挙げてみた。
- 懲りない「南京虐殺」否定派の常套手段
1937年12月に、日本軍が中国・南京攻略時に引き起こした、無差別虐殺事件。これに対する否定派は、おしなべて事件を証明する一次史料を故意に無視するという、致命的欠陥を抱えている。
- 「吉田証言」は何だったのか
『産経新聞』は、『朝日新聞』が「吉田証言」のウソをばらまいたため、「慰安婦」が「強制連行されたと世界で誤報された」と批判している。だが、このような批判こそ捏造そのものなのだ。
- 「慰安婦」問題での「強制連行」と「性奴隷」の
無理解 - 対談 高嶋伸欣×能川元一
誤報にまみれた「歴史修正主義新聞」の末路 - 東京裁判=「勝者の裁き論」の落とし穴
「東京裁判史観」なる用語を使い、日本を断罪したとして東京裁判の判決を非難し続けているのが『産経』だ。だが、どこまでこの裁判のことを知っているのか。
- 風前の灯火の「慰安婦」日韓合意
安倍首相の「おわび」を石碑にして、記憶の継承を - 「おいしい水源を守れ」と住民団体が署名運動
川上ダムからの利水で揺れる伊賀市 - 大日本帝国の侵略と軍国主義の煽動者
福澤諭吉を一万円札から追放せよ - 日朝関係史における福澤諭吉の差別・侵略の妄言録
- ヤクザは憲法に守られてないのか?
対談 川口和秀 × 佐高 信 - 知られざるカナダ兵日本軍捕虜の歴史(下)
屈辱だった日本の「謝罪」 - 医療事故調査制度利用はまだ見込みの5分の1
- 連載 自由と創造のためのレッスン 56
琉球復国(2)琉球人はたんなる山羊ではない。