3.11 特集1
福島原発事故8年
「森」からのまなざし
「被害者」と「加害者」が逆転しているのではないか。東京電力福島第一原発の破局的事故から8年を迎えようとしているいま、あらためてそう感じる。被曝から逃れるために故郷を離れた人たちへの支援が次々と打ち切られる。放射性物質への恐れを口にすると、「風評被害を呼ぶ」「復興の妨げになる」などと非難される。福島県内では、汚染土などを詰め込んだ大量の黒い袋(フレコンバッグ)が日常の風景となってしまった。わたしたちの社会はどこで間違ってしまったのか。いま考えるべきことはなにか。四季折々の豊かだった自然からわたしたちは見つめられている。そのまなざしに向き合いたい。
- 武藤類子さんロングインタビュー
「絶望」も、私たちの手に取り返すその人は、福島原発事故後も「森」の中で暮らしている。福島県三春町に住む武藤類子さん。福島原発告訴団の団長や「ひだんれん」(福島原発事故被害者団体連絡会)の共同代表として多忙な武藤さんに、一人の「被害者」として、そして「森の住人」として、等身大の声をお聴きした。
- 聞き取り調査から浮かび上がるもの
健康不安の語りにくさを呼ぶ重層的な差別原発事故の被害を語りにくくする要因として、重層的な差別の問題がある。さらに、福島への差別を解消する意図で展開される「福島差別」批判論も、事故被害をさらに語りにくくする方向に作用し、状況をより複雑にしている。
- 日常の中の非日常
福島を撮り続ける福島市在住の赤城修司さんは原発事故以降の市内を撮り続けている。撮影枚数はすでに約60万枚。街の風景だけではなく、写真を撮り発表する自分自身にも批評の眼は注がれている。
- 「消費税の5%以下への減税」を求めることに賛成? 反対?
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「予想外」の結末となった2回目の米朝会談 - STOP! 9条改憲 32
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- 中野敏男東京外国語大学名誉教授に聞く
今こそ日本は南北朝鮮の平和努力を支持せよ