京都の陸自
「祝園分屯地」
弾薬庫大増設計画

高市早苗首相は10月24日、所信表明演説で防衛関連予算を2025年度中に国内総生産(GDP)比2%(約11兆円)に増やす意向を表明した。そして米国の意向に従い、原子力潜水艦の導入や武器輸出のルール緩和など、軍拡をさらに加速させる政策を掲げる。「安保3文書」に基づき、京都府の「祝園分屯地」には長射程ミサイル保管用の大型火薬庫が増設されることになった。台湾有事を前提とした「防衛力強化」は、地域の緊張をさらに高めるだろう。真の安全確保には米国の軍事活動に対する日本の主体的判断が求められる。

  • 「防衛力強化」は百害あって一利なし
    布施祐仁
  • ミサイル・戦争「NO!」
    地元、精華町で市民2700人が全国集会
    土岐直彦

    防衛省が長射程ミサイル保管用の大型弾薬庫を各地に増設する計画を進める中、全国最大規模となる計14棟もの建設が予定されている京都府の陸上自衛隊祝園分屯地でこのほど工事が始まった。これを受け、ミサイル保管・配備に反対する人々の全国集会が10月19日に地元・精華町の屋外で開かれた。折しも新たに発足した高市新政権の「戦争準備内閣」とも評される姿勢への対抗の輪を広げようと、会場は熱気に包まれた。

  • 「無念の涙」で交わした「確認書」を
    空文化させない

    下地毅

    祝園分屯地の土地は、戦時中、陸軍が住民から収奪・強奪したものだった。戦後、町を挙げての返還運動が巻き起こったが、国はその要求を受け入れることはなかった。それでも町は防衛庁、陸上自衛隊とぎりぎりの交渉を重ねて、ある文書を残していた。

  • どうする日本政治―多党化時代を問う
    泉健太・立憲民主党前代表インタビュー
    他党との連携ではなく
    自力で選挙を戦える態勢をつくる
    聞き手・まとめ/佐藤和雄
  • 高市政権の命運担う衆議院の「定数削減」
    会期末に法案を提出し
    「選挙制度改革」に逃げ込みか
    菅沼栄一郎
  • 「アフリカ」から見たグローバル格差論 友松夕香教授に聞く
    格差再生産をどう断ち切るか? 聞き手/本田雅和
  • 戦後80年敗戦特集
    「中立」マカオの知られざる戦争体験 和仁廉夫
  • 「ウトロ・アートフェスティバル2025」
    どのように「移住」し、
    なぜ「そこで」表現するのか?
    古川美佳
  • らんきりゅう(47)
    あなたが排外主義の
    ターゲットになったら
    雨宮処凛
  • 不謹慎な旅(89) AIDSとHIVと新宿2丁目
    制御可能な慢性疾患 写真・文/木村 聡
  • 【提携連載企画】 弾圧・関生支部事件 15
    関生支部執行委員、荒川勝彦さん
    「風神雷神」の盾で乗り込んできた
    滋賀県警
    Tansa渡辺 周、中川七海
  • くらしの泉
    【食】
    米国産ジャガイモに席巻される
    日本のポテチが危ない! 天笠啓祐
  • きんようぶんか
    【本】
    『スネーク・ピープル』
    田沢竜次
    『ゆっくり歩く』 長瀬 海
    『アザミ』 土佐有明
    【映画】『ブルーボーイ事件』 さこうますみ
    【音楽】『タノール 時の声 謡の和』 松村 洋
    【TVドキュメンタリー】 ワタナベ=アキラ

次号予告:2025年11月21日(第1546)号

【特集】 ●新たなPFAS汚染源 廃棄物処分場の問題を探る 【どうする日本政治】 ●高市首相は「みせかけ保守」 木村三浩・一水会代表に聞く 【映画『ブルーボーイ事件』】 ●トランスジェンダー当事者が1960年代に起きた事件をいま問い直す 飯塚花笑監督、主演の中川未悠さんインタビュー 【介護ヘルパー】 ●エアコンも涼む間もなく1日3?5件の訪問介護 アンケートで見えた今夏のヘルパーの実態|野田真智子 【好評連載】 ●政治時評|三牧聖子 ●風速計|崔善愛 ●新・買ってはいけない 「DEOCO」オトナは殺菌しないほうがいい|渡辺雄二 ●自由と創造のためのレッスン 「ニ・ウナ・メノス」運動の10年(前編)|廣瀬純

購入

  • amazon
  • Fujisan
  • 楽天ブックス
  • セブンネットショッピング
  • 定期購読
  • オンラインショップ

ページトップに戻る