編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

参院選の争点から「憲法」が抜け落ちる悲喜劇

 悲劇はときに喜劇と化す。死に瀕した病人が、膝をすりむいたと大騒ぎをすれば、周りの者に複雑な乾いた笑いをもたらす。その情景がドラマ化された場合、観客の私はさらに皮肉な笑いを浮かべ、生きることの悲しさを一粒一粒、味わっては飲み下す。いつだって私も病人であり、傍観者であり観客だから。

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