編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

時代の流れが激しいときに必要なもの。それは「中高年の知恵」

 ズボンの裾から、ロンドに乗って妖精たちが滑り込んでくる。ひんやりとした感覚が背筋まですり抜ける。わかった、わかった、もう君らの季節なんだよね。タクシーに乗り込むと、運転手さんから、この時期、定番のあいさつ。「今年もあと1カ月、1年が早くなりましたねえ」。うんうん、まったく。

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国鉄闘争の線路は途絶えていない。歴史が変わるのはこれからだ

 あの8日間は記憶から消えない。1975年11月26日から12月4日。総評系9組合からなる公労協が、公務員のスト権を求め192時間のストを決行。当時、新聞記者2年生の私は、地方支局で日々、交通ストの取材に追われた。当初、市民はストに好意的だった。春闘では恒例だったし、何より「とにかく組合は支援しよう」という雰囲気があった。だが2日たち3日たち、怒りへと変化する。

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いま考えるべきこと、それは、本当に「軍事力」は必要なのかということだ

 陸上自衛隊が使用している国産の90式戦車は、1両8億円余りするそうだ。一方、米陸軍の主力戦車M1A2は、はるかに性能が優れているのに7億8千万円。9〇式と互角の性能を持つドイツのレオパルト2A5は、1両5億円程度という。いずれも「反戦軍事学」(林信吾著、朝日新書)からの受け売りだ。

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福田さん、小沢さん、もう一度、しっかりと憲法を読んでください

 いかにも秋と思わせる、吸い込まれる空に爽やかな風。スポーツにいそしむ人も多いのだろうと考えていたら、何のことはない、大運動会が開かれているのは永田町だった。「小沢」か「反小沢」か、タマ入れのカゴに紅白のタマを投げ込む議員、「民主党議員」と書かれた紙を手に「借り物競走」に走る自民党議員。

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『週刊金曜日』の創刊14年に誓う「言葉探し」

「言葉」を探してきた。いまも探し続けている。「平和、自由、人権のかけがえのなさ」を伝える言葉。だれの心にも届く、やさしく、気取らず、実感のある言葉。むずかしい。一瞬、辿り着いたと思っても、するりと抜けてしまう。力のなさ、感性のなさに愕然とする。でも、あきらめない。その思いだけが支え。

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