膨大な内部留保をもつ大企業のすべきことは、人への投資であって人員削減ではない
2009年3月13日9:00AM|カテゴリー:一筆不乱|北村 肇
かつて働いていた新聞社は約30年前、事実上の倒産をした。編集現場にいろいろなお達しが出た。「短い鉛筆は2本つけて使うように」もその一つ。当時は、ざら紙にボールペンか鉛筆で原稿を書いていた。どうせ知恵のない人間が、「節約が大事」と言い出したのだろう。小さな鉛筆を接着剤でつけるのは手間がいる。つまり、数円を節約するために、はるかに高くつく人件費を無駄に使ったのだ。同じようなばかげた命令はほかにも数々あった。