宮城県石巻市の中心部や牡鹿半島に行ってきた。
2011年5月13日9:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
編集長後記
連休前に宮城県石巻市の中心部や牡鹿半島に行ってきた。ちょっとした縁のある半島の集落には日本酒や糯米など春祭りの足しになるものを渡してきた。ある小学校の避難所に話を聞きに行くと、避難者はピーク時から半減していた。身よりのないお年寄りばかりが残っていたのだ。お年寄りは生活してきた土地や既存の人間関係を大切に思い、移動を好まないということもあるだろう。避難所にいる「ボランティア」(誰かがやらなければ避難所が機能しないので手伝ってきた被災者)には、家も仕事も奪われた地元の若者たちがいた。避難所で自由に身体を動かせるのは若者になる。だが当然、疲労も溜まっている。震災後二カ月が経ち、そろそろ仕事を見つけて生活をしていかなければならない。そこに県外からのボランティアが大量に来れば、これを機に避難所を出ようと思う。非常時の緊張も弛緩する。だが連休が終わり家も本業もあるボランティアは被災地を去る。慢性的な被災者支援を肝に銘じなければならないだろう。 (平井康嗣)