民主党の新しい党首、つまり新しい総理大臣が月末に決まるが、
2011年8月26日9:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
編集長後記
民主党の新しい党首、つまり新しい総理大臣が月末に決まるが、
全く気分が盛り上がらない。
筆頭候補にも挙がっている野田佳彦という人はかねてから首相候補者と取り沙汰されてきた人だが、地味で何を考えているのか今ひとつ見えない。
さらに財務省路線かつ保守的な性向は今ひとつ気に入らないが、この人が繰り返し強調してきた次の点はおおいに支持できた。
〈子どもの貧困は発展途上国や敗戦直後の日本の社会問題ではなく、極めて今日的な問題だと認識しなければなりません。だからこそ、「子ども手当」や「高校の無償化」は断じてバラマキではなく、必要な投資だととらえるべきです。〉
(二〇一〇年二月二一日の野田氏のブログ「かわら版」より)。
民主党が政権交代をなしえた原点は、見捨てられていた集団への目線が存在したことである。しかし大連立という禁断の果実を横目に、「バラマキ」を廃止する方向で野党と妥協した。
政府を選べない怒りが、無政府への衝動に変わるのが怖い。
(平井康嗣)