山下俊一福島県立医科大学副学長は、チェルノブイリ原発事故後にも国際協力をした日本を代表する専門家とされている。
2011年12月16日9:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
山下俊一福島県立医科大学副学長は、チェルノブイリ原発事故後にも国際協力をした日本を代表する専門家とされている。
すでに刑事告発をされているこの人への疑問をあらためて思う。
チェルノブイリの専門家をなぜ早く呼ばなかったのか。
一一月にようやく千葉県がんセンターが第一人者を招いたという具合だ。
原爆被害を受けた日本では外部被曝研究が中心だが、ロシアなどでは内部被曝の研究も熱心なのだ。
またチェルノブイリでの失敗を教訓化して活かさなければならないはずだった。
が、そうでもない。ある専門家によれば、肝心なのは事故直後の被曝情報だという。
チェルノブイリ事故でも直後の情報はないという。
山下氏が専門家であるならば事故直後に累積放射線量を測るバッジを住民に一刻も早く使用させなければならなかった。
この情報が子どもの治療や補償につながるはずだった。
一連の不作為が故意か過失か検証されるべきだろう。能力のない “専門家” に被曝事故調査を握らせてはいけない。