芥川賞とやらが発表された
2012年1月27日9:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
芥川賞とやらが発表され、石原慎太郎都知事をおじいちゃん呼ばわりして痛快な田中慎弥氏が、日頃、権力者に臆病なメディアの代弁者として機能したために繰り返し報道されていたが、もう一人の円城塔氏の発言にも共感を抱いた。
先週土曜日の情報番組内で、カネがなくて本が買えないから自分で書いてしまったと小説を書いた動機を語っていたことだ。
それで書けるところが才能なのだろうけど。
翌日曜日には、タレントの千秋が語る番組があり、おもちゃを買わない主義なので、子どもがバッグから、たまごっちから紙で自作して遊ぶと話しており、(実家が金持ちだし)楽しげだった。
私は生家を見に奈良まで行くほど工芸家の富本憲吉が好きで、富本が襖の引き手まで陶器で作っていたことが印象に残っている。
料理や日曜大工に留まらず自分で作れるものは自分でも作る、そんな自由さが好きだし大切だと思うが日本では不足気味か。
小学校時代、ルービックキューブを、紙でつくった山下くんはいま何をしているのだろう。
(平井康嗣)