先週末、浅草と吉原の間にあるスナックで飲んでいた
2012年5月18日9:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
先週末、浅草と吉原の間にあるスナックで飲んでいた。
焼酎の水割りをやりながら(隅田川の向こうにある)ができてどう思う? と地元の店員に聞いたら、浅草は繁盛するんじゃないの、とのん気に言っていた。
だからなに、案外そんな反応である。
本来、押上周辺には受け皿はないから、ストローの両端のように街は結ばれ、人は流れるだろう。
いまだにやくざがわかりやすくうろつく浅草周辺だが、そんな世界は知らずに二、三千円を支払い、塔に昇れば日本を知った気分にもなるだろう。
以前住んでいた横浜で、渋谷と元町・中華街を結ぶみなとみらい線が開通したとき、東横線桜木町駅が消えた。
近くの横浜随一の飲み屋街・野毛には案の定、経済効果は少なく、埋め立て地のこぎれいな街に観光客は吸い寄せられて行った。
街文化ってそんなことの繰り返しなのだろう。
ぼくらは「安全・安心」で「安価」な代物に「安易」に乗っかり、見えるべき顔を知らないようにしようとしてはいまいか。