東日本大震災から3年が経つ。
2014年3月7日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
編集長後記
東日本大震災から3年が経つ。復興庁が2月26日に発表した全国の避難者数は約26万7000人。
避難者が多い上位3都道府県は、宮城8万9882人、福島8万5589人、岩手3万4847人。
自県以外に避難している順は福島4万7995人、宮城7076人、岩手1486人である。福島県の避難者の半数以上が他都道府県に避難したままである。原発震災の惨状を端的に表している。
先週号は水爆実験で被ばくに見舞われたビキニ環礁ロンゲラップ島について島田興生さんに写真ルポしていただいた。米政府は安全宣言を32年で撤回、1985年に全島避難、いまだ帰還に揺れている。一族の長の郷愁の思いはわかるが、30年経てばもはやUターンではない子孫も多い。
東北の3年という時間も決して短くはない。子どもが避難した先に転校して3年も経てば、そのまま卒業させてあげたいものだ。帰還を進めても子どもの声が聞こえない町や村に未来は見えてこない。難問である。 (平井康嗣)