先週は都内で“講演”をさせてもらった
2014年6月6日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
編集長後記
先週は旧知の松下玲子元都議に頼まれて都内で“講演”をさせてもらった。私はおしゃべりは好きな方だが、講演したり、人に偉そうに教えることは自分には難しいと思っている。いつも躊躇はするが、一にも二にも『週刊金曜日』の宣伝だ。そして不得手なものは克服すべしというかなり力んだポジティブ精神もちらついて、引き受けている。
当日、講演前に主催者側に「今日は時事的テーマと哲学っぽい話どちらが好まれるか」と聞くと、「やはり裏話やネタです」という声が多かった。そこで時事的な事象について話し、哲学っぽいテーマは最後にしたが、講演後の懇親会では、アーレントやソクラテスのような話をもっと知りたいと言われた。
翌々日には小社でテープ版読者会と交流があり、そこでも「哲学を」という声を聞いた。おそらく価値観や大量の情報の押しつけへの違和感があり、いま真の考える姿を知りたいという欲求がある。情報を集めても、多数決によっても「真理」には近づかない。「私」が考え続けるしかない。 (平井康嗣)