歴史修正主義者の根っこ
2014年8月29日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
編集長後記
『産経新聞』や週刊誌の『朝日新聞』叩きが激しい。「慰安婦」報道批判は当然のこと、吉田調書でも『朝日』と、民主党をここぞとばかりに批判してい
る。自衛隊員に首相の番記者もさせてしまう『産経』は、かねてから自民党や自衛隊の機関紙みたいだったが、その度合いは最近特に高く、狭い同人新聞の
ようだ。
一方、『週刊文春』『週刊新潮』『週刊現代』『週刊ポスト』も「慰安婦」報道で『朝日』批判を展開している。もともと週刊誌は新聞・テレビの揚げ足
取りが好きだ。しかも今は『朝日』や韓国をバッシングすれば売れるので、嬉々として便乗する。しかし売れどきを過ぎれば、そこで潮が引くとも言える。
ただ『ポスト』の現編集長は、『産経』と論調が似た『SAPIO』の前編集長で取材よりもオピニオン重視だと聞くから、今後も続くのかもしれない。
日本の歴史修正主義者の根っこは日本の侵略戦争を認めるか認めないか。このような「自慰史観」のありようにまで週刊誌は踏み込む覚悟はあるのだろう
か。(平井康嗣)