「私」の身近な暮らし
2016年3月11日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|admin
2011年3月11日から5年。むろん大地震は東日本大震災だけでなく、ここ10、20年でも国内では阪神・淡路(1995年)、新潟県中越(2004年)、福岡県西方沖(2005年)、能登半島(2007年)と起きている。覚えているだろうか。
地震で「被害」が大きくなるのは人口が集中している都市部だが、沿岸部や山間部にも人は暮らし、沿岸部には原発もある。そのため原発震災の危険性が今も鋭く指摘され続けていることを念頭に置き、あのときを振り返るだけではなく、いま起きていることを見つめる3・11特集とした。
先週からネットを中心に議論が広がっているのが「#保育園落ちたの私と私の仲間だ」というもの。共働き世帯が今や半数を占めるという報道もあり、母子家庭も少なくない。実質賃金も下がっているなか切実な問題だ。
いずれにせよ人の主な関心は「私」の身近な暮らしだ。すると過去の震災とその後を記録する仕事は主にメディアの役割になる。微力ながら「公」の記録を続けていきたい。