「現場」に行くしかない
2016年9月30日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|admin
沖縄・高江区の米軍ヘリパッド建設の報道を知るといつも、「高江でいったい何が起きているのか」と心の中でつぶやく。本土で沖縄の米軍基地問題に関心のある人でもそのような心証ではないか。私も情けないが取材者の話や原稿、ニュースなど編集された情報が頼り。それでもふざけんじゃねえと腹が立つ。
高江はいまもっとも一般市民に国家が暴力を見せつけている「日本」だとおおよそ感じる。ともかく『週刊金曜日』は読者の手足として最大限機能しなければならないから、いま現地に編集部員も行っている。
先週号「人工知能」特集の続きにもなるが、石黒浩さんがロボットをつくった主要な理由に計算機械の限界がある。自ら動かない計算機械は既存データしか知り得ないため、自ら動いて情報収集するロボットが必要になる。
ただ認知は視覚情報が大半だが、人は五感を使い複雑に「知る」ことができる。小誌も読者の道具の一つにすぎない。「わかる」「腑に落ちる」ためには、ともかく「現場」に行くしかないと反省する。