人工知能
2016年9月23日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|admin
今週号は本誌でほとんど登場したこともないテーマ、「人工知能」だ! ビジネス誌と張り合う切り口ではなく人工知能を通じて人を知るための特集をめざした。
大阪大学でラボを見せていただいた三宅淳さんから示唆を受けたのは、人工知能は人を超えるようになり、その「法則」を人は理解できないことがあるということ。人を深く理解する石黒浩さんは人工知能は未来でも人に及ばないと言い切る。
そもそも私はここ数年、人がなぜ間違えるのかに関心があり、調べ考えていたら、人工知能の議論にたどりついた。認知、分析、制御という知性の過程を再構築しようとするために人は人を真摯に観察し理解する。その研究からは人が”間違える”姿が冷静に赤裸々になる。
これから人工知能の研究成果が科学の世界から飛び出れば、人は自らの「不完全さ」をますます突きつけられ、その事実は受け容れざるをえなくなり、所詮人は間違えるものということを社会に通底するルールにするだろう。そんな妄想をし、期待をしている。