あまりにもかけ離れた
2018年11月23日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
この手の話は無視するのがいちばんと思うのだが。今月17日、福岡市長選挙の応援演説に麻生太郎財務相が駆け付けて(国立大学出身の)北橋健治北九州市長のことを「人の税金を使って学校に行った」と批判したというのだ。
いつものように悪意はないと思うのだが、私が驚いたのは、国立大学の授業料が私立に近づき高額化していることが問題になっているときに、大臣があまりにもそれとかけ離れた認識をもっていることだ。
子どもの友だちは地方の国立大学に通っているが、休学を選んだという話を今週末聞いた。金の工面でバイト漬けの生活を送っていたが、来春兄弟の進学が予定されるので、一旦大学を離れて資金稼ぎに徹する魂胆だ。本人曰く「スネをかじろうと思ったときにはかじるスネがなかった」。
深夜勤でヘロヘロ状態だが、勉強だけでなく演劇サークルにも情熱を燃やしている。そんな学生の実態を大臣はご存じないし、知ろうとも思わないだろう。そうそう福岡市長選は麻生氏が応援した現市長が勝った。