桜とメディア
2019年11月29日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
2013年4月20日【午前】8時14分、東京・内藤町の新宿御苑。同15分、西村泰彦警視総監ら警視庁幹部、地元の後援会関係者らと写真撮影。9時1分、昭恵夫人とともに首相主催の「桜を見る会」(13年4月21日付『読売新聞』[安倍首相の一日]から)
13年は安倍晋三首相が返り咲いて初の「桜を見る会」。「大切なのは(中略)また咲くということ。私ももう一度、花を咲かせることができた」と首相本人が政財界関係者や芸能人を前にして挨拶を述べたことが同紙前日の夕刊にある。
晴れ舞台の喜びを後援会関係者と分かち合う姿が印象的だったから特筆したのだろう。だが、これを書いた記者は変に思わなかったのだろうか。税金で賄われる「桜を見る会」の会場に、首相の後援会関係者が現れ、時間前に首相と記念撮影をしていることを。会が始まったらいなくなるとでも思ったのかな。
ひょっとしてメディア関係者も招待客に含まれていはしまいか。その可能性が1ミリもないメディア関係者は穿ったことを考える。