忖度しない
2020年2月28日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
新型コロナウイルス(COVID─19)について政府の専門家会議による見解の発表が24日、ネットでライブ中継されていた。
連休明けには会社やお店も再開される。このタイミングで感染拡大を最小限に食い止めるための対策は不可欠だ。私も釘付けで見た。
普通の風邪やインフルとの見極めが難しいわけだが、服薬については言及がなかった。厚労省のHPを開いてみる。「国民の皆さまへのメッセージ」とあってずっこける。「日本にいる皆さま」のほうが適切ではないのか。
それはおいて、解熱剤の使用については言及があった。結局、一般の医療機関でも感染が疑われる患者を受け入れる場合もあるとのこと。病院に行くべきかも含め、悩むところだ。
25日午後、政府は基本方針を決定したが、政府でなければできないことをやってほしい。「クルーズ船」への政府の対策は、危機管理の失敗例として歴史に残るかもしれない。「ウイルスは忖度しない」。作家・平野啓一郎さんの一言は行政への不信を言い当てている。