編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

期待と懸念

 米大統領選は週末に事態が進展したので、特集を急遽差し替えて今週号に組み込んだ。

 トランプ大統領が現地時間4日未明にホワイトハウスで勝利宣言を行なうのを中継で見たときは、あまりの意味不明さに絶句した。米国だけでなく世界の人たちが注目する中、事実に基づかないことを米国大統領が堂々と述べているのだから。

 同7日のバイデン、ハリス両氏の勝利宣言にはそういう意味でも安堵した。ハリス氏の演説では、ジェンダーや肌の色にとらわれない人間の普遍的な価値がひとときでも確認できて、晴れやかな気分になれた。

 バイデン・ハリスで何が変わるのか、変わらないのか。まずはコロナ対策がしっかりと講じられることを期待する。米国の状況は特にひどい。

 懸念すべきこともある。『沖縄タイムス』によると「国防長官にはオバマ前政権で国防次官を務めたミシェル・フロノイ氏など、主要ポストに辺野古推進派の名前が取り沙汰され」ているという。

 まずは今週号を無事お届けできますように。