北角裕樹さん
2021年4月23日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
ビルマ(ミャンマー)在住のフリージャーナリスト、北角裕樹さんが治安当局に身柄を拘束された。国軍によるクーデターが発生した2月1日以降、本誌では5回、北角さんに報告をいただいた。
最初の2月12日号では、通信状況も悪い中、「市民の間では再び流血の事態が起きる懸念も」というサブタイトルのついた記事を担当の渡部睦美と不安な気持ちで進めていたことを思い出す。
一つ目の不安はビルマの行く末に対して、二つ目は記事が無事に掲載できるかについて、三つ目は記事が出たことで筆者に危害が及ばないか、というものだった。三つ目の不安は2月、北角さんの拘束という形で現実のものになった。
拘束は即日解かれたが、軍事政権は再び北角さんを拘束した。容疑は「虚偽ニュースの拡散」という。とすれば、小誌は虚偽ニュースの拡散に手を貸した媒体ということになるではないか。
ビルマ政府のこの間のあらゆる弾圧や蛮行を許さず、抗議する。そして北角さんの即時解放を求める。