つないでいきたい
2021年5月28日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
久々に胸にストンと落ちる言葉だった。今週号、大阪市立小学校長が松井一郎市長に宛てた「大阪市教育行政への提言」だ。
そういうと難しく聞こえてしまうが、現場の教員にとっては当たり前のことを言っているにすぎないのではないか。その当たり前のことを現場の教員が口にできない、あるいはたとえ声に出しても、教育委員会や社会が取りあわなくなってしまったことが問題なのだろう。
教育はだれでも自分の体験をもとに「そもそも論」を語ることができる。教育委員会制度が変わってから、一家言ある首長や国の介入がまかり通るようになってしまったことも事態を深刻にしている。
ある編集部員が情報をつかんだが、やむを得ない事情があって大阪に飛ぶことができない。ルポライターの永尾俊彦さんに連絡をとった。永尾さんはすでにこの件はご存じだったので話は早い。
世の中が多少変わっても、人間の育ちに必要なものはそう大きく変わることはないだろう。勇気ある提言を今後に繋いでいきたい。