選択的夫婦別姓
2021年10月22日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|小林 和子
最初に実印をつくった時、「女性は結婚で姓が変わるのでお名前だけでつくられたほうがいいですよ」とお店の人に助言をされた。社会的差別を押しつけられたような不愉快さとそんな選択肢があるのかと驚いたことを覚えている。
選択的夫婦別姓制度が総選挙の争点になってきた。「同じ姓を強いられることで困っている」「別々の姓でいることを認めてほしい」という声に、ようやく国会が耳を傾けるようになってきたということか。いろいろな調査をみても、賛成する人たちが日本社会で多数を占めるようになってきた。政治的な課題としても長年挙げられてきたのに、いまだ制度が変わらないことのほうがおかしい。今週号でこの問題を取り上げた。
33頁に「~制度の実現を求める意見書」を採択しないよう求める文書に名を連ねた自民党国会議員一覧を掲載。読者の方々は相変わらずの顔ぶれと思われるのではないか。
多様な生き方に対して多くの社会制度はいまだ抑圧的だ。価値中立的な方向に向かうことを求める。