ウクライナの地名表記について
2022年4月15日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|文聖姫
日本政府はウクライナの地名の呼称について、ロシア語の読み方に基づく表記からウクライナ語の読み方に基づく表記に変更しました。これに基づきテレビや新聞などは一斉に、首都の「キエフ」を「キーウ」に変更するなど、表記を改めました。
しかし、在外公館のある都市のカタカナ表記は「在外公館名称位置給与法」(在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律)で定められており、政府が呼称を改めるのであれば、法律を改正する必要があります。必要な手続きも経ないまま、政府が決めたからといって無批判に従う必要はないとの考えから、私自身は当面従来の呼称を使うことにしました。一方で、ウクライナの人々がウクライナ語の表記を望む気持ちも理解できます。
こうしたことを踏まえ、本誌では当面の間、外部筆者や編集部員が個々の考えに基づく表記を使うようにしました。そのため、「キエフ」と「キーウ」が混在することになります。(文聖姫)