編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

読者モニター制度

 本誌の読者モニター1期目がスタートしてから10月末で5カ月が経ちます。今期はあと1カ月を残すのみとなりました。モニターの皆様には、毎週毎週真摯なコメントをお寄せいただき、大変ありがたく思っております。

 モニター結果については、総合的な評価、その号で最も評価の高かった企画の順位、面白かった連載の順位、今後取り上げてほしいテーマなどにわけて整理し、スタッフと共有しております。スタッフも、自分が企画したり、編集を担当しているものが上位にランクされるとうれしいようです。執筆者にモニター結果を知らせるスタッフもいるほどです。

 先週号の本欄でも書きましたが、『週刊金曜日』の特徴の一つに読者との距離の近さがあると感じています。そんな読者に支えられて11月5日で創刊30周年を迎える本誌。2日には大集会も予定しています。みなさんにお会いできるのが待ち遠しい。

 そして、モニターは12月から2期目がスタート。ご応募お待ちしてます。(文聖姫)

創刊30年に思う

 10月7~10日、本誌創刊30周年協賛イベントとして、本誌編集委員・崔善愛さんのピアノコンサートが北海道の4カ所で開催された。北海道の五つの読者会が主催し、準備してくださった。私も連休を利用して7日の札幌、8日の小樽、9日の室蘭に同行した。室蘭の会場では、「本当のことしか書いていない週刊金曜日が頼りです」と声をかけられた。うれしかった。室蘭の会場には、釧路や函館から駆けつけてくれた人もいた。

 10日は釧路だったが、仕事の都合で、残念ながら参加できなかった。でも4カ所とも主催者の予想を上回る満員御礼。準備した方々もとても喜んでくれた。本誌も販売したが、50冊すべてが売れた。9月29日号の本欄でも書いたことだが、本誌と読者の距離の近さを改めて実感した。

 読者に支えられて間もなく創刊30年を迎える。だが、昨今、週刊誌をはじめ活字メディアを取り巻く状況は厳しい。どうすればこの難局を乗り越え、本誌を持続可能にすることができるか。日々考え続けている。(文聖姫)

彼女たちが路上に立つわけ

 1週間ほど前の夜、東京・新宿の大久保公園界隈を歩いて驚いた。路上に多数の若い女性たちが一定の距離を置いて立ち、それを上回る大勢の男性たちが集まっていた。話では聞いていたが、実際に自分の目で見る異様な光景にショックを受けた。

 大久保公園周辺では、売春目的で客待ちをする女性が増えているという。『朝日新聞』(多摩版)2023年10月4日付によると、警視庁は1~9月、客待ちの20~46歳の女性計80人を売春防止法違反容疑で摘発した。昨年1年間の51人を大きく上回った数字だ。警視庁保安課は9月に入り、同法違反容疑で35人の女性を現行犯逮捕した。このうち約7割が20代だという(同紙)。問題は、なぜ売春をする女性が増えているかということだ。前述の『朝日新聞』によれば、客待ちの理由は、ホストクラブなどに通うためが約4割。「経済的困窮」を挙げた女性が約1割だった。

 彼女たちが路上に立つ背景には何があるのか、それをきちんと追わなければならないと思った。(文聖姫)

3カ月しか? 3カ月も?

 早いものでもう10月。今年も残すところあと3カ月だ。しかし、調子が狂う。例年ならもう長袖、下手すると上着を羽織っても不思議でない時期なのに、まだ半袖を着ているからだ。今年の夏は本当に暑かった。いや、暑いを通り越して、太陽の光が痛いほどだった。ここへ来て、朝晩は涼しくなってきたが、日中は冷房が必要なほどだ。地球はどうなってしまうのか。

 さて、この時期になると、そろそろ1年を振り返って、未達成の目標について考えてみる。その際、もう3カ月しかないと思うか、まだ3カ月あるじゃんと思うかで、気分もずいぶん変わってくる。私は後者の方だ。3カ月もあれば、結構いろんなことができる。いろいろやることは多いが、効率よく仕事をこなす術も覚えた。要は会社の机だけが仕事場ではないと思うことと、隙間の時間を利用すること。実際、この後記も、スマホのメモ機能を利用して電車の中で書いている。塵も積もれば山となる。そしたら、3カ月が4カ月分にも5カ月分にもなる。かな?(文聖姫)