編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

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 先日、とあるオンライン起業セミナーに参加した。『週刊金曜日』を持続させるためのヒントがないかを探るためだった。いろいろと勉強になったが、なかでも「お客様の悩みを解決するのがビジネス」という講師の言葉が印象に残った。これを本誌にあてはめるなら、読者が知りたい情報や知識を的確に伝える雑誌を提供するということになろうか。モニターやアンケートをはじめとする読者の声を参考に、どんなコンテンツを提供すればいいか、編集部内でも日々検討を続けている。

 今週号では、「記者たちはなぜ会社を辞めるのか」を特集した。近年、大手新聞や地方紙などマスコミを辞める記者が増えているのだという。優秀な記者たちが志半ばで去っていくのは残念だ。そこで考えた。『週刊金曜日』を、そういった記者たちが書く場としての“プラットフォーム”にしてはどうかと。彼・彼女らが書きたいこと、書けることを書く場所を提供する。そして、読者も喜ぶ。そんな場が提供できないか。そんなことを考えている。(文聖姫)