編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

失敗をおそれるな

 最寄り駅近くを流れる川沿いに植えられた桜が少しずつ咲き始めている。毎日通る道なので、つぼみが膨らみだしてから、いつ咲き始めるのかと心待ちにしていた。それだけに、「ああ、もう春なのね」となんだかウキウキする。

 4月から新年度だ。新入生や新入社員など、新しい環境で新たなスタートを切る人々も多いだろう。フレッシュな姿を見ると、私にも数十年前にはそんな時があったことを思い出す。大学に入る時にはさほど緊張しなかったが、新聞社に入社した時には超緊張した。何より仕事を覚えるのが大変だった。失敗をしては先輩たちに叱られた。家に帰って何度涙を流したことか。でも、私は失敗は多ければ多いほどいいと思っている。失敗したら、それは骨身に染みるので、二度と同じことを繰り返さないようになるからだ。そこで気づきをもらえる。「失敗は成功のもと」なのだ。

 本誌も今号が新年度最初の号。気持ちも新たに、これからも読者が待ち望むコンテンツを提供できるよう努めていきたい。(文聖姫)