いじめや児童虐待のニュースは怒りと悲しさを覚える。
2010年11月5日9:00AM|カテゴリー:編集長後記|平井 康嗣
編集長後記
いじめや児童虐待のニュースは怒りと悲しさを覚える。
一〇月初め、義父が他界したため、妻の実家の札幌に行った。通夜を待つ義父が家で寝ていたので、元気をもてあます三歳の娘を連れて近所の公園に出かけた。人なつっこい娘は幼い姉弟二人がぶらついているのを見つけてすぐに遊び始めた。ぼくはそれを一歳の息子を抱きながら遠目に眺めていたが、そのうち娘が抱き上げろというので参加する羽目になった。するとその姉弟も自分もと甘えてくる。しょうがないので不審者に思われない程度に遊んだ。気づいていたが、その二人は、御飯代わりかチョコ菓子を頻繁に食べ、前歯は全部虫歯だった。携帯電話で家に電話しているので、見せてもらうと案の定、通話不可能の使い古し。母親らしい若い茶髪の女性のプリクラのシールが何枚も貼られていた。お父さんはいないと言う。帰り際、姉弟が家に来ようとして困惑した。
小さな子どもは何をされようとも親を信じるものだ。その重みを親は受けとめなければならない。 (平井康嗣)